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「回転性」「浮動性」「フラフラする」どのめまい?
めまいは種類のよって専門医や治療方法が違います。
また、問診や簡単な検査でめまいを鑑別して、さらに細かく調べることがめまい改善には大切になります。
めまいの種類や原因についてはこちらもご参考ください。
重大な疾患が原因のめまいを除外する
一番危険な病態は、脳疾患が原因のめまいです。
状態によっては少しでも早く治療を行わなければ、生死に関わることがあるため、見逃すと大変なことになります。
脳の病変部位を確定するためにCT検査は行いますが、カウンセリング(問診)で身体の状態をチェックするだけでも脳疾患を疑うケースもあります。
また、脳疾患以外のめまいもカウンセリングによって、原因が絞りやすくなります。
めまいは、カウンセリングがとても重要です。
脳の出血や腫瘍がある場所によってめまいと一緒に現れる症状は違いますが、脳疾患が疑われるのは以下の症状です。
- 嘔吐
- 頭痛(今まで感じたことのない頭痛)
- 意識障害
- しびれ
- 手足の麻痺
- 言葉が上手くでない
- 眼球運動の異常(二重に物が見える、かすんだように見えるなど)
- 呼吸障害
脳出血、脳梗塞は早く適切な治療が受けられれば、後遺症もなく助かる病気です。
めまいはその前兆として現れることもあり、上記の症状が伴うようであれば、症状が消失したとしても早く脳の専門医に診てもらいましょう。
専門医の診断についてはこちらをご参考ください
回転性めまい(急性めまい)のチェック方法
回転性めまいは「天井がグルグル回る」「自分自身がグルグル回る」などと表現され、突然発症するめまいです(急性めまい)
回転性めまいも脳疾患と鑑別する必要はありますが、脳疾患が除外できれば以下のような違いでめまいが判別できます。
良性発作性頭位眩暈 | 前庭神経炎 | メニエール病 | 小脳血管障害 | |
めまいの持続時間 | 30秒~1分程度 | 2~3日 | 20分~数時間 | 持続 |
悪心、嘔吐 | 発作時に弱め | 激烈 | 弱め | 弱め |
耳の異常 | なし | なし | あり | なし |
回転性めまいは、めまいの持続時間で原因となる病気が特定しやすくなります。
小脳は脳疾患の1つではありますが、意識障害や麻痺などを伴わないこともあるため、耳の異常がなく悪心、嘔吐がみられる場合は、病院を受診しましょう。
他の回転性めまいは、耳鼻科での治療となります。
浮動性のめまいのチェック方法
浮動性めまいは「フワフワする」「雲の上を歩いている感覚」と表現されます。
中枢神経系(小脳、前庭神経など)の影響もあるため、精密検査が必要なこともありますが、肩こりが原因であることも多いです。
首周辺には、姿勢を感知する固有受容器が多くあり、頸部周辺の筋肉の過緊張により固有受容器の機能が乱れ、他の感覚(平衡感覚、視覚は頸部筋群と深い関わりがあります)とのミスマッチが生まれ浮動性めまいを発症することがあります。
初めて浮動性めまいを経験した場合は、病院での検査が必要です。
ただ、検査に問題がなく慢性的な肩こりに悩まれているのであれば、肩こりを解消させることでめまいが改善されることがあります。
めまいは病歴をチェック
立ち眩み、気が遠くなるような感じがするめまいを前失神とも言います。
このようなめまいは、自身の病歴がめまいの原因になっていることがあります。
また、浮動性めまいの中にも以下の病歴が関係していることがあります。
- 貧血
- 低血糖症
- 心循環系疾患
- 不整脈
- 脱水
- 起立性低血圧
- 高血圧
- 現在服用している薬の影響(降圧剤)
治療中の病気、薬を服用している場合は、現在かかりつけ医にめまいの相談することで改善される可能性もあります。
また、新しい治療院に通う場合は、現病歴、服用している薬はしっかりと伝えるようにしましょう。
めまいの主な検査法
CT、特殊なめがねを使用した眼振検査、血液検査など精密検査が必要な病態もありますが、診察室でできる検査でも問題部位を絞っていくことができます。
①歩行の観察(一側側に偏らないか、タンデム歩行)
②聴力検査(音叉を使用してWeber、Rinne、指こすりテスト)
③ヘッドスラストテスト(衝動性の眼球運動が行えるか)
④ロンベルグテスト(立位で偏った倒れ方をしないか)
⑤閉眼足踏みテスト(45度以上の回旋は異常)
⑥腕の偏奇テスト(閉眼で腕の位置の変化を確認)
⑦眼球運動(サッケード、パスード、注視など)
⑧片足バランス(閉眼、開眼)
⑨マイグネテスト(椎骨動脈障害の問題)
⑩眼振の観察(眼振が現れる頭位、注視による振れ方など)
⑪腱反射(中枢性、末梢性の判断)
画像に頼るだけではめまいのような神経症状の原因はわかりにくいです。
病院を受診する際もこのような診察室でできるテストをあまり行わず原因不明と言われた場合は、他の病院も受診したほうが良いです。
注意)めまいが強く現れているときにいくつも検査を行うと、症状が悪化する場合もあります。
カイロプラクティック心のめまいチェック
カイロプラクティック心では、めまいも対応しております。
その際は、上記で書いたチェック法(機械を用いない神経学検査)を行います。
頸椎性めまい(頸部が原因のめまい)や肩こりによる浮動性めまいのケースは、カイロプラクティック検査(背骨の可動性検査)やバイオメカニクス(関節の連動性)、筋機能などもチェックします。
- モーションパルペーション(背骨の検査)
- スタティックパルペーション(背骨の検査)
- 手足の関節可動域検査
- 筋力テスト
めまいの原因は低血糖、平衡感覚異常、自律神経症状など多岐にわたるため、食生活の確認、内臓体制反射、自律神経の左右差比較など各種チェックを行います。
カイロプラクティック心には病院でめまいが改善されなかった方がこられます。
そのような場合は、複数の原因が絡んでいることが多いため、病院では行われないカイロプラクティック検査、バイオメカニクス、内臓体制反射などを行い、原因究明に努めます。
めまいに整体・カイロプラクティックは有効?
めまいは、検査をしっかり行い慎重に施術を進めていく必要があります。
そのため、神経学検査を行わない整体・カイロプラクティックは神経症状の知識がない可能性が高く、最悪のケースとして悪化させてしまいます。
また、ソフトな施術と称して「めまい=頭蓋骨療法」となってしまい、めまいの知識が全くないところもあります。
このように残念ながら、めまいをしっかりとみれる整体・カイロプラクティックは少ないです。
そのため、受けられる場合は神経学検査(神経内科でも行う検査)も行わないところは避けたほうが良いでしょう。
例えば、めまいで多い良性発作性頭位眩暈はエプレイ法、セモン法で効果的に改善できます。それも知らずに頭蓋骨療法や他の施術ばかりしても効果が現れません。
もちろん、カイロプラクティック・整体のなかには、しっかりと勉強されてめまいに有効な施術を行える先生もいらっしゃいます。
そのため、なかなか改善されないめまいを何とかしたい人は、しっかりと情報収集したうえで相談するところを決めてください。
効果的な治療を受けるためにはチェック(検査)が大切
めまいは種類や原因によって、診てもらう病院(診療科目)が違います。
緊急性がなければ、かかりつけ医に相談することも良いですが、早くめまいを何とかしてほしくても違う診療科目に相談しても効果的な治療がすぐには受けれません。
また、神経症状であるめまいは、問診や室内でできる簡単な検査が大切になります。
そのため、問診を蔑ろにせず、診察室内でできる検査もしっかり行ってもらえるところに相談しましょう。
カイロプラクティック心でもめまいは対応しておりますが、緊急性なくてもまずは病院で診てもらうことをお勧めします。
病院の選び方はこちらもご参考ください。
投稿者プロフィール
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伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。
病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。
機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。
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