腰痛・脚の痛みしびれ

妊婦の腰痛/元気な体で出産を迎えるために

妊娠中は、こどもの成長に伴う姿勢変化、ホルモンバランスの変化などによって身体の不調を訴えることが多くなります。その中でも腰痛(臀部の痛み、仙腸関節付近の痛み、脚のしびれを伴うなど)に悩まされる妊婦さんが多いです。

ここでは妊婦さんの腰痛の原因、ケア方法、カイロプラクティック施術などについて詳しく解説していきます。

妊娠中の腰痛の原因は?

妊娠中の腰痛関連の研究は多数存在します。そして、そのほとんどの研究で50%以上の妊婦が腰痛を経験すると報告されています。

これらの腰痛は、腰部周辺の痛みと臀部痛の2つに大きく分けることができます。とくに臀部痛は脚の痛みやしびれを伴うことが多く、腰部周辺の痛みに比べ4倍の妊婦にみられるそうです。

このような腰痛が妊娠中に起きてしまうのなぜでしょうか。

ここから妊娠中の腰痛の原因について解説していきます。

姿勢の変化

妊娠中は、こどもの成長と共にお腹が大きくなり、それに伴い腰椎が前弯し重心が前方へ移動する姿勢変化がみられます。この姿勢変化は恥骨痛や骨盤底筋機能障害との関連が示唆されています。

骨盤底筋機能は、腹圧機能や骨盤部の安定させる役割もあり機能低下は腰痛の原因になります。

椎間関節症

腰椎の前弯が強くなると関節面が強く接触するため、椎間関節症の症状が現れ臀部や脚に痛みやしびれを引き起こします。腰椎椎間関節についての概要は以下のとおりです。

腰部を後ろに反る動作(脊椎の伸展)により、腰痛が増悪するケースが多いです。また、長時間の座位や立位によっても症状の増悪が生じます。椎間関節からは関連痛症状が現れることもあります。腰椎の椎間関節の関連痛は、主に殿部から大腿後面にかけて現れます。特に下肢への関連痛が認められる場合、坐骨神経痛との鑑別が重要になります。腰椎椎間関節症による関連痛の好発部位は以下の通りです。

1.腰部~殿部(40~70%)
2.股関節外側(10~30%)
3.大腿後面(10~30%)
4.陰部(5~10%)

医道の日本社:スポーツカイロプラクター“Dr.S”が解説する 機能解剖から考える疾患別治療ノート 【第11回】腰椎椎間関節症(Lumbar facet syndrome)

もともと反り腰タイプ(ハイヒールを履くことが多い、日常から背筋を伸ばしているなど)は、妊娠によってさらに腰椎の前弯が強まり、関連痛を引き起こす可能性があります。

初期の段階であれば、起床時に痛みが現れ、日中に動いていることで痛みが軽減されていきます。

坐骨神経痛との鑑別は大切ですが、妊娠中に坐骨神経痛が発生する割合は1%という研究報告もあり、下肢症状が発生したとしても坐骨神経由来の痛みやしびれではないケースが多いです。

筋肉のアンバランス

子供が成長し子宮が伸張されると共に腹筋は伸張されながら活動するため、疲労しやすくなります。腹筋は腰部の安定化に大切な役割をもつため、疲労すると腰部への負担が増えます。

筋肉はバランスよく活動することで身体をスムーズに動かすことができますが、筋肉の疲労や伸張され続けることで筋肉の活動のバランスが崩れ(モーターコントロール異常)腹筋以外の筋肉にも影響が及びます。妊娠中は、中殿筋(お尻の横にある筋肉)に弱化が強く影響しているという研究報告もあります。

ホルモンのアンバランス

妊娠中はリラキシンというホルモンが10倍に増加すると言われ、関節を安定させている靭帯を弛緩させます。それによって出産時、赤ちゃんがお母さんの身体から出やすくなります。

しかし、関節が不安定な状態となるため、それを補うために筋肉が過剰に緊張したり、関節が動きすぎることによってダメージをうけたりします(大げさに言えば捻挫のような状態)

身体が柔らかいほうがケガをしないと考える人は多いですが、柔軟性が必要なスポーツ(新体操、体操、バレエダンスなど)は、ケガに悩まされる選手が多いです。

子宮の拡大

子宮が大きくなるにつれて、その周辺にある大静脈を圧迫することで、骨盤部や腰椎にうっ血(むくむ状態)が生じて、寝ているときに夜間痛を引き起こすことが考えられています。

子宮円索(子宮の前上方にはじまり大陰子に付着する)は、妊娠中に厚くなりそれが伸ばされると鋭い痛み(鼠径部周辺)が生じる原因にもなります。

妊娠中の腰痛予防ケア

妊娠中に起こる姿勢変化および生理学的変化(ホルモンのアンバランス、子宮の拡張)を抑えることは不可能です。そのため、不必要と考えられる過剰な姿勢変化、筋肉のアンバランスに対処していくことになります。

妊娠中(妊娠20~36週の間)の運動は研究でも腰痛予防に有効という報告があるため、運動や姿勢維持方法を踏まえてケア方法をご紹介します。

有酸素運動

15~20分の有酸素運動(ランニング、ジャンプなどを含んだエアロビクス)を行います。

最近では、産婦人科でマタニティビクスを提供しているところも多く、積極的に参加していくことが腰痛予防にもなります。自宅で行う場合は、ウォーキング、その場足踏みでも十分な有酸素運動となります。

筋力トレーニング

研究では骨盤底筋トレーニング、体幹部(腹筋、背筋など)のトレーニング、スクワットや腕立て伏せなどのレジスタンストレーニングが行われています。

出典:https://blog.paleohacks.com/kegel-exercises/#

筋力トレーニングは、フォームが重要であるため、専門家に相談することが望ましいです。そのため、ここでは詳しい解説は割愛させていただき、主なトレーニング方法のみ画像でご紹介いたします。

見よう見真似でもトレーニングを行う場合は、物足りない程度から始めて翌日の体調を見ながら反復回数を増やしてください。また、痛みがないことが大前提となるため、痛みを感じるようであれば必ず中止してください。

ストレッチ

リラックスが目的にもなるため、気持ち良い程度に伸ばすストレッチを行います。ご自身が知っているストレッチを組み合わせていただくだけで十分です。

ただ、腰椎前弯が腰痛の原因となることも多いため、腰椎のストレッチだけご紹介いたします。

出典:体幹トレーニング方法NAVI

写真では腰を反らす運動もありますが、腰を丸めるエクササイズを重点的に行ってください。

この姿勢がつらければ、椅子に座ったり、しゃがみ込んだりして腰を丸めることを意識してストレッチを行ってください。

呼吸

鼻で吸って口で吐くだけでもリラックス効果が得られます。また、呼吸中枢と姿勢をコントロールする脳の部分が同じ(脳幹)であるため、呼吸だけでも姿勢が変化することも少なくありません。

「新しい呼吸の教科書」にも以下のようなことが書かれています。

姿勢改善の第一歩としてふさわしいのはストレッチや筋トレではありません。それよりも呼吸機能の改善により脳と身体への酸素供給を増やして活性化し、身体の緊張を解くことが有効です。

瞑想、ヨガの呼吸法、マインドフルネスなどの経験がある人は、それらの呼吸を取り入れてください。呼吸法を学んだ経験のない人は、鼻から吸って口で吐くことを行いましょう。(5秒吸って5秒もしくはそれ以上に時間をかけて吐いてください)

そしてまずは胸式呼吸(息を吸うときに胸を膨らます)行い、慣れたら腹式呼吸(息を吸うときにお腹が膨らみます)を行います。理想は胸部も腹部も動いている状態となります。

妊娠中ケアについての参考文献:https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1080/00016340601089651

カイロプラクティック心の妊娠中施術

カイロプラクティック心では、妊娠5ヶ月以降(つわりが落ち着いてきたころ)を目安に妊婦施術を受付させていただいてます。

カイロプラクティック心は身体の土台となる足関節を調整することで、姿勢を安定させます。また、機能神経学、NKT、原始反射など神経機能を評価することで中枢神経でコントロールされている姿勢制御の問題にも対応していきます。

また、筋肉のアンバランスも中枢神経系が関わっている(モーターコントロール異常)ことが多く、神経機能を評価アプローチすることで過剰な筋肉の揉みほぐしをせずに筋肉のアンバランスを解消できます。

関節障害、筋骨格系の問題、原始反射⇒関節運動学的テクニック、カイロプラクティックアジャストメント

モータコントロール異常⇒NKT、筋骨格系アプローチ

筋筋膜性⇒筋伸張テクニック、ストレイン・カウンターテクニック

中枢神経の機能低下⇒神経活性化エクササイズ、カイロプラクティックアジャストメント

カイロプラクティック心は施術歴10年の施術者が責任をもって一人で担当させていただきます。また、安心して施術を受けていただけるよう現在も文献を読んだり、セミナー、勉強会にも出向いて知識と技術向上に努めております。

出産に備えて少しでも腰痛を楽にしたい妊婦さんへ

病院では薬の処方も制限され「出産までの我慢」と言われることも少なくありません。

「我慢しかないのかな?」と諦めずに一度ご相談ください。

妊婦さんでも姿勢のコントロール、運動、腰痛の原因への対処によって、腰痛が楽になります。また、カイロプラクティック心では出産前の大切な身体を不必要に揉んだり、捻じったりせずソフトな施術で対応しております。

少しでも腰痛を楽にして出産まで過ごしたい、妊娠中も生活の質を落としたくない、出産までの健康不安を1つでも減らしいなどの想いに応えられるよう全力でサポートさせていただきます。

妊娠中の腰痛は、カイロプラクティック心にご相談ください。

参考文献

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3306025/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2684210/

 

 

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