脳震盪 後遺症

スポーツ障害

脳震盪 後遺症【脳震盪後症候群】

脳震盪は、頭部の打撲によって生じる一時的な脳機能障害です。

コンタクトスポーツ(アメリカンフットボール、格闘技、サッカーなど)で多くみられるイメージですが、日常生活(自動車事故、転倒など)でも起こりえます。

一過性の症状とされていますが、なかには後遺症(脳震盪後症候群)に悩まされるケースも少なくありません。

脳震盪の初期治療は、当然ですが病院で行うべきですが、さまざまな観点から評価する必要がありますが、病院によって評価、対応が異なることもあって適切な対応がされないケースもあるそうです。

また、画像や血液検査では異常がみられないため、後遺症と考えられる症状でも精神科や心療内科の治療が勧められることもあります。

カイロプラクティック心では、心療内科や精神科に勧められるような後遺症であっても神経機能の観点から原因の究明および対処法を提案させていただきます。

スポーツ選手だけではなく、頭部外傷後の後遺症に悩まれている人は、一度ご相談ください。

脳震盪の基礎知識

米国疾病予防管理センター(CDC)は、スポーツやレクリエーション活動で毎年発生する脳震盪の数は380万人とされています。

しかし、これらの数字は病院で診断を受けていない、見逃されている症例なども含まれる推定値であり、脳震盪の治療が重要と考えていない人も少なくはなく、正確な数字は困難と考えられています。

また、スポーツ活動以外でも米国では毎年170万人の脳震盪が新たに発生し、52,000人以上が死亡し、70,000〜90,000人の患者が長期的な障害を発症していると控えめに見積もられています。

約5%の患者が脳震盪によって長期的な障害に悩んでいるといえます。

参考文献:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3307233/

脳震盪が脳に長期的な影響を与えることが研究でも示唆されたことで、NFL(アメリカのプロアメリカンフットボールリーグ)は、脳震盪が脳に長期的な影響を与えることを隠蔽し、選手を保護しなかったと提訴され、和解提案として10億ドルの賠償金を支払ったと報じられています。

脳震盪の定義

生体力学的作用により引き起こされ る外傷性脳損傷である。

参考文献:2016 年にベルリンにて「第 5 回国際スポーツ脳振盪 会議

臨床的な特徴として以下のことが挙げられています。

  • 脳振盪は頭部、顔面、頚部への直接的な打撃もしくは頭部へ伝播する他部位への衝撃によって生じる
  • 典型的な脳振盪では自然に回復する短時間の神経機能障害が急激に起こるが、ときに症状が分~時間単位で続くことがある
  • 脳振盪が神経組織の病理学的変化を生じている可能性は否定できないが、急性期の臨床症状は主に解剖学的障害よりも機能的障害を反映して おり、一般的な神経画像検査では異常は見られない
  • 脳振盪はさまざまな重症度の臨床徴候を示し意識障害は伴ったり伴わなかったりする
  • 臨床症状や認知機能は通常時間経過とともに順次軽快するが、ときに症状が長引くことがある

脳震盪の定義を簡単に解説すると脳への衝撃が加わり、さらに脳の機能障害でみられる症状が現れるケースを脳震盪と呼びます。

脳震盪というと意識を失うイメージが強いかもしれませんが、意識を失わないケースも見られ頭部を打撲しても意識があるから病院へ行かなくて良いというワケでもありません。

また、脳震盪の特徴として進行性の障害であり、外傷後に症状が現れないか観察することも重要です。

脳震盪の症状(脳の機能障害)

  • 意識消失
  • 認知機能障害(返答が遅い、
  • 記憶障害(受傷前(逆行性健忘)または受傷後(前向性健忘)の出来事が思い出せない)
  • 視覚障害:複視、光過敏
  • 浮動性めまい(霧のなかにいるような感覚)
  • 平衡障害(不安定な歩行、フラフラして立っているなど)
  • 頭痛

これらの徴候がみられる場合は、速やかに脳震盪を疑い病院での診断を受ける必要があります。

症状は一過性であり、2週間以内に症状は消失することがほとんどです。

しかし、複数回の脳震盪を起こすと慢性外傷性脳症(脳の萎縮といった器質的変性がみられる)を引き起こすこともあります。

また、脳震盪後症候群(器質的な脳の変性がみられない)を発症し、症状の長期化および精神的な症状が現れるケースも報告されています。

脳震盪後症候群

脳震盪後から数日後から数週間続く症状もあります。(参考文献:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3021720/

なかに6

  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • 倦怠感
  • 睡眠障害
  • 視力障害
  • 光や音に対する過敏症
  • 記憶障害
  • 集中力の低下
  • 処理速度の低下
  • 神経過敏、うつ病、不安

これらの症状は通常短期間で解消されなすが、ある研究では症状が6か月持続したことが報告されています。

診断方法

脳震盪は、脳への器質的な問題が生じないため、MRIのような画像検査では異常がみつかりません。

しかし、脳への外傷によって脳の出血、挫傷が考えられるケースにおいては、画像診断で確認されます。

スポーツによる脳震盪、頭部外傷の評価、対処法としては、SCAT(sports conccusion assessment tool)が一般的です。

評価の中には症状の問診だけではなく、バランステスト、認知テストなど脳機能も評価されます。

SCAT3 childSCAT3(12歳以下)は、日本語でのダウンロードも可能であり、一般の人でもチェックできる項目もあるため、スポーツチーム関係者、親御さんは目を通しておくとよいです。

SCAT3ダウンロードはこちら⇒藤原QOL研究所:脳震盪について

脳震盪の治療

特別な治療方法はなく、症状は一過性であるため、安静が第一選択となります。

そして、症状がなくなってから、段階的に体を動かしていき、競技復帰に向けたトレーニング強度を上げていきます。

詳細はこちらの文献をご参考ください⇒https://bjsm.bmj.com/content/51/11/838

※独断でトレーニング、安静の中断は止めましょう。

脳震盪後から症状が継続するケース

脳震盪は、基本的に安静によって自然に症状が消滅していくことが一般的です。

しかし、なかには症状が継続し精神的な症状を誘発するケースもあり、病院で検査しても脳には何の異常もみられないことがあります。

そして、異常が見当たらないことから精神科や心療内科に通うことになるケースもあるそうです。

なかには身体症状が継続するケースもあり、体調回復に困難を極めることもあります。

ベルギーのフェルトンゲン選手(プロサッカー)は、脳震盪後から9ヶ月もの間、めまいと頭痛が続いたそうです。

フェルトンゲンは2019年4月30日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ファーストレグのアヤックス戦で相手GKと交錯し、頭部を打って鼻付近から流血。治療を受けて一度はピッチに戻ったが、すぐに自らプレー続行不可能と判断して、途中交代となった。  フェルトンゲンはベルギーメディア『Sporza』で、「多くの人がこのことについて知らないが、それ(アヤックス戦での頭部負傷)が本当に長い間僕に影響を与えていた。めまいと頭痛が続いた」と語り、この負傷が影響してトッテナムでの立ち位置を失ったことを明かした。

引用元:ヤフーニュース

機能神経学が脳震盪の後遺症で苦しむアスリートをサポート

この動画は、カイロプラクティック機能神経学の第一人者であるDr.キャリックが脳震盪後の症状に苦しむプロアイスホッケー選手をサポートしたことが報じられたニュースです。

病院の治療は基本的には安静であり、頭痛やうつ症状などの対処として薬物療法が行われます。

しかし、長期的に症状が現れているケースにおいて、脳(中枢神経系)の神経ネットワークの異常が考えられるため、神経機能を評価し神経系に対してアプローチを行うことが有効であることを証明しました。

カイロプラクティック心でも機能神経学をベースに対応させていただくため、脳震盪の後遺症をサポートいたします。

カイロプラクティック心の脳震盪後遺症サポート

SCAT5での評価、脳機能の評価(眼球運動、心拍変動、小脳、前庭系など)などで中枢神経系のどの部分が上手く機能していないかをチェックします。

脳機能のチェックについてはこちらをご参考ください。

施術

呼吸機能を回復させることは、神経機能を回復させるために重要です。(神経の活性化には酸素、栄養、刺激が需要)

そのため、呼吸が上手くできていないケースにおいては胸郭などの動きを改善していきます。

また、抹消(脳以外)からの神経系の入力を正常に戻すために手足、背骨へのアプローチも有効となります。

カイロプラクティック心の施術はこちらをご参考ください。

神経系エクササイズ

神経機能の評価に基づいて、機能低下が考えられる脳領域を刺激するためのエクササイズを行います。

例えば、前庭系であれば頭位を動かすエクササイズ、小脳であればバランスや運動学習を応用したエクササイズなどを行います。

ただ、過剰になっている脳領域への刺激は体調を崩す可能性もあるため、体調をしっかり観察しながらエクササイズの方法、回数、頻度を調整していきます。

スポーツ選手だけではなく交通事故、転倒後から体調不良の方もご相談ください

頭部への外傷は、脳への損傷も考えられるため、必ず病院での治療を優先してください。

セカンドピニオンも利用しても脳に異常が見当たらず、後遺症が続くケースにおいては一度ご相談ください。

また、交通事故でも長期的に症状が継続する方もいらっしゃいますが、事故によって脳が振られたり、打撲したりすることで脳震盪の後遺症と同様に頭痛やめまいが継続している可能性もあります。

カイロプラクティックは保険治療はできませんが、体調回復のためにサポートさせていただきます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/neurotraumatology/42/1/42_1/_pdf/-char/ja

投稿者プロフィール

カイロプラクティック心
カイロプラクティック心カイロプラクター
伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。

病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。

機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。

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