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めまいの原因を脳機能の視点でひも解く
めまいはなぜ発症するのでしょうか。
人は視覚や耳(前庭神経:平衡感覚)、固有受容器(関節や筋肉の状態を感知する神経)からの情報を大脳、小脳などが適切に処理することによって、2本足でバランスよく立つことができます。
めまいは、情報を得て処理する神経系のシステムに問題が生じることで発症します。
薬で解決できない神経系のシステムエラーによって、めまいが改善されないことも少なくありません。
カイロプラクティック機能神経学は、中枢神経を含めた神経系の評価(大脳・小脳・固有受容器、前庭神経、眼球運動など)を行い、神経可塑性を利用して神経機能を向上させます。
そのため、神経系の影響をうけためまいを改善させることもできます。
神経可塑性について詳しくはこちら
また、頸性めまいが起因していることも多く、カイロプラクティック施術だけでも改善するケースもあります。
薬でめまいが改善されない人でも、諦めずにご相談ください。
PPPD【持続性知覚性姿勢誘発めまい】でお悩みの方は、こちらもご参考ください。
めまいの原因は?
図でみると以下のとおり、めまいに関わる各組織が神経を介してつながっています。
出典:めまい、難聴ドットコム
この図のように各組織が神経を介して連絡を取り合い機能的に働くことで2本足でバランスよく立てたり、走ったり歩いたりすることができます。
めまいは、これらの組織(神経システム)に異常がみられたとき、目が回ったり、立った時にフラフラしたり、フワフワしたりする症状です。
さらにめまいの詳しい原因についてはこちらもご参考ください
このようにめまいは色々な組織の問題によって生じる可能性があり、原因は多岐にわたりますが神経系の問題を解決することがめまい改善には重要と考えられます。
めまい病院治療
めまいは、脳疾患や腫瘍などが起因していることもあるため、病院の専門的な治療が必要なケースがあります。
そのため、めまいを感じたらまずは病院の受診をお勧めします。
病院の専門治療が必要なめまいについてはこちらをご参考ください
めまいの原因によって治療方法は異なりますが、緊急性の高い疾患が起因していなければ、基本的には服薬が中心です。
服薬治療で長期的に改善されない場合は、手術も行われます。
内服薬
内耳の血流循環を改善させる薬(メリスロン、イソメニール、セファードなど)、炭酸水素ナトリウム注射液もしくは点滴などが回転性めまいに使用されることが多いです。
嘔吐や悪心を伴う場合は、嘔吐抑制のためにプリンぺラン、メイロンなどの点滴、メトクロプラミド静脈注射などが使用されます。
メニエール病では、これらの薬以外にも利尿剤を服用して水分を体外に出させることもありますが、急激な血圧低下によるめまい(高齢者)を起こすこともあります。
慢性的なめまいになるとジアゼパム(抗不安薬)SSRI(抗不安薬)など精神科系の薬が処方されることがあります。
慢性的なめまいは確立された治療方法はなく、不安を感じやすい人に多いことが精神薬の小胞に繋がっています。
慢性的なめまい(PPPD)について詳しくはこちら
手術
慢性的なメニエール病は、内リンパ嚢開放術が行われることがあります。聴神経腫瘍の切除、前庭神経腫瘍の切除などもあります。
めまいをすぐ治す方法はある?
良性発作性めまいは、エプレイ法(1分程度)で治まっていくことがあります。
良性発作性めまいであるかは、医師の診断が必要ですが、特徴は以下のとおりです。
- 回転性のめまいで30~60秒程度の発作
- 嘔吐、悪心は発作時に少しあり
- 難聴や耳鳴り症状はない
- 姿勢変換でめまい発作が起きる(寝返り、起き上がったとき、後ろを振り向いたときなど)
エプレイ法はセルフケアとしてできますが、耳石の問題がある側(めまいが発症する側)で行う必要があり、まずは専門家に指導してもらうことが大事です。
カイロプラクティック心で改善するめまい
病院で原因がわからないめまい、疾患名は告げられているがなかなか改善されないめまいは、神経機能の低下や肩こりによる神経不統合が原因である可能性もあり、カイロプラクティックが効果的なケースです。
ただし、どこのカイロプラクティックでも有効という訳ではありません。
めまいの神経学検査、問診(カウンセリング)もなく施術を行うようであれば、めまいの悪化も考えられます。
そのため、めまいの知識があり、しっかりとカウンセリングと神経学検査が行えるところかどうかの情報収集は必ず行いましょう。
頸部が関わるめまい
頸性めまい、肩こりが原因であるめまいがあります。
頸部には「多くの固有受容器」「眼球運動と関わる筋肉」があります。
固有受容器は頸部の筋肉の緊張度を脳に伝え、頭部を安定させています。
また、頸部の動きと共に眼球が動く反射もあるため、頸部が緊張することにより眼球の動きにも影響が現れます。
このようなことから頸部は、平衡感覚や眼球運動を行うために重要な役割を果たしています。
ただ、頸部の緊張を緩和するために首を揉めばよいという訳ではなく、「なぜ頸部の緊張がおこるのか?」「なぜ肩こりがあるのか?」を全身をみて考える必要があります。
肩こり、首こりについては、こちらもご参考ください。
大脳の機能低下によるめまい
左右の脳は絶えず、コミュニケーションを取り合い調和のとれた状態が理想です。
しかし、脳疲労(ストレス、睡眠不足など)仕事の偏り(毎日計算ばかりしている、偏りのある体の使い方)外傷などによって、脳のアンバランスが生じます。
右大脳は左小脳、左大脳は右小脳と関係性が強く、小脳は平衡感覚に関わる部分です。
そのため、大脳のバランスが崩れれば、小脳を含めた神経ネットワークにエラーが生じ、結果として平衡感覚や眼球運動などの機能が低下しめまいの症状が現れることがあります。
めまいはストレスが原因?
病院では原因がわからないとストレス、心因性として精神科を紹介するケースも少なくありません。
もちろん、必要な医療であるケースもあります。
しかし、心因性ではなく脳のアンバランスが招いているケースも少なくありません。
ストレスは、前頭前野の機能を低下させることが研究で報告されており、大脳機能低下の原因でもあります。
また、反対に慢性的なめまいがある人はコルチゾール分泌のレベルが高い(コルチゾールはストレスを受けたときに分泌されます)という研究報告もあり、ストレスとめまいの原因となる前庭系は相互作用がある可能性があります。
ストレスの原因を取り除くことも大事ですが、前庭系の機能を回復させていくこともストレスが強いと感じている人には必要ではないでしょうか。
血流の問題によるめまい
前失神(貧血、起立性低血圧)椎骨動脈循環不全など脳への血流量が低下することでめまいを発症するケースがあります。
貧血や起立性低血圧など食事の栄養面の問題も大きく関わりますが、自律神経や原始反射などの神経系を正常に戻してあげることも重要なケースがあります。
椎骨動脈循環不全の場合、頚椎のカイロプラクティックアジャストメント(矯正)は行えませんが、ゆっくりと痛みのない頚椎操作で頸椎2番、6番辺りの筋肉と椎骨動脈が接する部分の滑走性を改善させたほうが良いケースがあります。
もちろん、しっかりと整合性のとれた検査結果で行う必要があります。
自律神経が関わるめまい
先に説明した大脳機能の低下によって、自律神経にも左右差が現れます。(左右の手汗の量が違う、左右の動向収縮が違う、血圧に左右差があるなど)
それに加え何らかの原因によって自律神経が乱れれば、さらに左右差が大きく広がり自律神経症状の1つとしてめまいが現れることがあります。
※先に紹介した図をみてもらうと、めまいをおこす原因となる組織を結ぶ神経の中には自律神経経路(視床も含む)も含まれているため、自律神経症状でもめまいが発生することが理解しやすいのではないでしょうか。
カイロプラクティック心のめまいアプローチ
施術よりも評価(検査)を大切にしています。
めまいといってもめまいが続く時間、どのようなめまいかで(フワフワする、回転するなど)考えられる原因が違います。
めまいのチェック・評価方法はこちらもご参考ください
カイロプラクティック心の検査で病院での治療が優先的と考えられた場合は、病院の再診をお願いすることがあります。
「自律神経系」「大脳機能低下」「頸部の問題」「循環系」「栄養」などを施術毎に評価していくことで、思わぬ原因がみつかることもあります。
カイロプラクティック機能神経学評価
- 眼球運動(サッケード、パッスード、眼球追従運動など)
- 脳神経検査(動眼神経、滑車神経、外転神経など)
- 対光反射テスト
- 前庭動眼反射(前庭小脳)
- ロンベルグ(脊髄小脳)
- 片足バランス(脊髄小脳)
- 筋力テスト(固有受容器・大脳小脳)
- 原始反射
- 後索システム(関節位置感覚)
- リンネ・ウェーバーテスト(聴覚システム)
複数の検査を総合して問題部位を突き止めていきます。
ただ、全部のテストを行うとそれだけでも疲労感がたまるため、優先度をきめて施術毎に分けて行っていきます。
全てではありませんが、前庭系および頭位によって眼球が安定しない場合は、目が回るような感覚がみられる可能性があります。
フワフワするようなめまいは、関節の位置感覚に問題が生じやすいため、頭部を回旋(左右をみるなど)すると姿勢が崩れたり、片足立ちが困難であるケースが多いです。
神経機能の検査はこちらもご参考ください。
めまい施術
フワフワするめまいは、固有受容器の問題が大きいため、カイロプラクテイックの施術も有効です。
足関節の調整は、足底裏の固有受容器の刺激(バランスよく立てるのは8:1:1=視覚:三半規管:足底の固有受容器の割合で重要)にもなり、めまい改善には重要な要素にもなります。
また、頸椎性のめまいでは頸部へのアプローチによって症状の軽減がみられることが多いです。
神経的な問題でも脳からの指令を正しく受け取るには、関節の位置や筋肉の状態を良い状態であることが大切になります。
フワフワしためまい感は、施術だけでも改善されやすいです。
機能神経学にも必要に応じて全身を評価して、以下のようなアプローチを行います。
頸性のめまい(関節障害)⇒関節運動学的テクニック、モビリゼーション
バイオメカニクス異常⇒NKT
血流、筋緊張の問題によるめまい⇒筋伸張テクニック、IVF(椎間孔テクニック)
自律神経の問題によるめまい(内臓起因性)⇒内臓マニュピレーション、栄養指導
カイロプラクティック心は、原因に合わせたテクニックを選択して、一人一人にあった施術を提供します。
また、施術歴15年の施術者が最初から最後まで責任をもって担当させていただいきます。
感覚エクササイズ
視覚、体性感覚、前庭系などの感覚異常は、脳機能の向上を目的とした感覚エクササイズで解決していきます。
例えば、車に乗る、スーパーの通路を歩くなどで気分が悪くなりやすい場合は流れる景色を視覚で正常に認識できず、結果としてめまいが現れやすくなります。
視覚の検査をするとパスート検査が疲れたり、目が揺れながら動くケースもあります。
そのため、注視、ゆっくりとしたパスートなど段階に応じた眼球運動のトレーニングが必要となります。
他にも前庭系の問題があれば、頭位の位置の変化でより眼球が安定しなくなるため、頭位変換を取り入れた前庭系エクササイズも重要となります。
また、これらをコントロールする小脳の影響(小脳への刺激によって眼球運動が安定する)の場合は、体幹部のエクササイズや運動学習を目的としたエクササイズなどを行います。
感覚エクササイズについて詳しくはこちら
栄養サポート
かくれ貧血、低血圧(疲労感がある)など栄養の見直しが有効でありケースも多いです。
とくに痩せすぎ、肥満は栄養の過不足がみられる身体特徴でもあるため、栄養サポートを優先的に行ったほうが良い可能性があります。
また、1日2食以下、過度な糖質制限を経験しているなど栄養状況に問題があるケースは、栄養状況の見直しから提案することもあります。
ケースによっては、栄養状況の見直しによってめまいが改善されるケースも少なくありません。
めまいの症状改善例はこちら
出張施術も可能
めまいの症状によって車の運転が難しい方は、ご自宅に伺い施術することも可能です。
出張施術条件は以下のとおりです。
- カイロプラクテイック心から半径10㎞圏内(伊勢市、明和町、玉城町)
- 駐車場の確保(路上駐車はお断りさせていただきます)
- 出張費用(1,100円:税込み)が必要
- 有料駐車場を利用する場合は、駐車場料金も必要
簡易ベットは持参いたします。
オンラインサポート
病院で原因のわからない不定愁訴のめまいは、栄養問題が隠れていることがあります。
オンライン(ZOOM)を利用して、栄養サポートも可能です。
オンラインサポートを利用される場合は、事前にカウンセリングシートをお送りさせていただきます。
また、血液検査(1ヶ月以内)のデータも確認させていただければ、より詳細な栄養サポートも可能です。
ZOOM相談
めまい症状が回復するか不安な面も大きいかと思いますので、オンラインでご相談を受付けております。
オンライン(zoom)、ご来店で相談されたい方は、事前のご予約をお取りください。
相談料として1,000円いただきますが、実際にご予約された場合は、相談料1,000円分を値引いたします。
相談内容にしっかりと答えられるよう、事前にカウンセリングシートをお送りいたしますので、ご記入しご返信をお願いいたします。
また、事前に聞きたいことがあれば、相談日までにご質問いただければ優先的にお答えします。
なお、無理やりご予約をお取りいただくことはありませんのでご安心ください。
よくある質問
めまいに関してよくある質問をまとめました。
病院を先に受診した方がよいですか?
A.先に病院受診をお願いします
めまいの原因は疾患(脳疾患、腫瘍など)、薬などもあり、病院の治療を優先的に行うべきケースもあります。
自己判断はせずに病院の受診をお願いします。
肩こり、頸椎性など原因である場合は、カイロプラクティックでも改善可能です。
また、原因不明な場合でも自律神経症状、不定愁訴でめまいは引き起こされることもあり、身体評価をしっかりさせていただきサポートいたします。
どれぐらいの期間でめまいが改善されますか?
A.個人差はありますが6~12週くらいが目安となります
症状が軽く頸椎性、肩こりなどが原因の場合は、週1回くらいの施術で3回目くらいで症状を感じなくなるケースもあります。
また、特定の栄養不良(鉄不足)がある場合も、速やかにサプリメント、食事改善を行った場合も改善が早いことがあります。
※鉄不足でも腸内環境の悪化(便秘、下痢などが日常的)全体的な栄養不良などがみられる場合は、段階的な食事の見直しが必要となり時間がかかることもあります。
体性感覚、視覚、前庭系なども問題がめまいに大きく関わっている場合は、脳機能の改善も必要となり時間がかかることがあります。
めまい以外の症状も合わせてみてもらえますか?
A.気になる症状は全て対応できるものはします
めまい以外の症状があっても追加料金もかからないため、ご相談ください。
また、めまいと関連していることもあるため、関係ないと思わずにお話しください。
めまいを改善して快適に過ごしませんか
めまいは痛みを伴いませんが、不快な症状です。
病院の治療で良くなることは多いですが、ここまで書いてきた原因によってなかなかめまいが改善されないケースもあります。
ただ、めまいが改善されないからといって諦めず、一度はカイロプラクティック心を頼ってください。全身をみてめまいの問題を考えることで思わぬ原因がみつかるかもしれません。
めまいによって諦めていたこと(仕事を頑張りたい、趣味を楽しみたい、旅行に出かけたなど)にもう一度チャレンジできるよう全力でサポートさせていただきます。
めまいを改善できるように一緒にがんばりましょう。
投稿者プロフィール
-
伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。
病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。
機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。
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