「発達障害は治らない」と医師から告げられ、これからどうしたら良いか解らないという親御さんも多いです。
しかし、発達障害の臨床現場においては、薬に頼らずに支援し効果がみられている報告が多数あります。
原因が明確に解っていない発達障害ですが、「わからないから良くならない」では済みません。そんななかでも試行錯誤しながら臨床で実践し、結果がでている臨床家の書籍をここでご紹介します。
障害児の発達臨床Ⅰ・Ⅱ
臨床発達心理士の宇佐川浩が著者です。
宇佐川先生は2010年に亡くなられましたが、35年間幼児から学童前期の発達臨床と研究に携わっていました。
書籍の内容は少し専門的ではありますが、発達障害でみられる振る舞いについて「なぜそのような行為をしてしまうのか」を深堀して解説してあります。
また、その振る舞いに対しての解決策も記されています。
薬が無くても理解することや工夫して接していくことで、発達障害の支援ができることが理解できるかと思います。
発達支援実践塾
先にご紹介した宇佐川先生の発達障害臨床研究会の先生方の著書です。
宇佐川先生の著書をさらに一般の人にも解りやすく解説してあり、用語を理解するために宇佐川先生の著書もあるとさらに解りやすいと思います。(用語を理解できなくても対応方法は実践できます)
宇佐川先生は無くなられましたが、発達障害臨床研究会は継続され、「宇佐川研」として今も発達のつまずきがみられるこどもたちの理解を深め、支援の輪を広げています。
宇佐川研の勉強会は、全国各地で行われており参加者は発達障害のこどもをもつ親御さんから支援学級の先生まで門戸が開かれています。 参加されたお母さんたちが実践し、好感触を得られる結果が多数でているそうです。
私も参加したことがあり、小児麻痺を伴うお子さんが数年後は車いすながらも明るい顔で卒業証書をもらっていた姿にはとても感動しました。 それと同時に小児麻痺のない発達障害のみられるお子さんであれば、さらに良くなるのではないかという確信も得られました。
参加料も3,000円から6,000円の範囲で参加できるため、書籍だけではなく勉強会に参加することもおすすめします。
薬に頼らず家庭で治せる発達障害とのつき合い方
カイロプラクティック心が取り入れている機能神経学をもとにした、発達障害のアセスメントとアプローチ方法が書かれた書籍です。
アセスメント方法は専門性も必要なため難しいですが、発達障害に対して新しい視点でみれると思います。
発達障害の臨床現場は、○○をやれば良くなるということはありません。
臨床の諸先輩方が積み上げた失敗や成功を受継ぎ、さらに試行錯誤を繰り返し現在があります。
ここで理解していただきたいのは「発達障害は治らない」と諦めずに、こどもの将来を考え試行錯誤ている臨床家がいて、さらには良い変化がみられる発達障害のこどもも沢山いることです。
少しでも「こどもが生活しやすくしてあげたい」「友達と仲良く遊べるようにしてあげたい」と考えるのなら、治らないと諦めないでほしいです。
投稿者プロフィール
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伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。
病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。
機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。
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