手のしびれ、原因対処法

首痛、腕・手のしびれ、痛み

手のしびれ/原因とアプローチ方法

手のしびれは、カイロプラクティック心でも多く相談される症状の1つです。

また、原因やしびれている場所などによってアプローチ方法が異なるため、しっかりとカウンセリングと身体評価を行う必要があります。

しかし、整形外科では頸部のレントゲンの診断のみであることも多く、結果として原因不明、治療効果が現れないケースも少なくありません。

ここでは、手のしびれの原因やアプローチ方法などを詳しく解説しています。

手のしびれの原因を把握する重要性

手のしびれがあると、一般的に首の影響を考えることが多いようです。

そのため、カイロプラクティック心に相談いただくケースでは、「画像診断で頸椎の異常はみつかったが治療効果が現れない」「頸椎部の画像では大きな問題がみられないため、しびれの原因がわからない」と言われることが大半となります。

しかし、レントゲン診断だけでは椎間板ヘルニアは確認できず、加齢とともに椎間板の厚みは減少(高齢になると背が低くなる原因)するため、一概に背骨間の隙間が減少していても異常とは言い切れません。

また、神経に悪影響を及ぼすのは頸部だけではなく、鎖骨下(胸郭出口症候群)肘(橈骨管症候群、肘部管症候群など)手首(手根管症候群など)などでもみられるため、頸部以外の問題も考慮すべきです。

このように手のしびれの原因は多岐に渡り、頸部の原因ではないケースであれば、整形外科で行われる頸椎のけん引の治療効果がないことは当然ではないでしょうか。

カイロプラクティック心に相談いただくケースでは、カウンセリングや身体評価および施術の経過などしびれの原因を把握していくことを心がけて対応しております。

頸椎が起因する可能性のある手のしびれ

整形外科で頸部のレントゲンを診断を行う目的は、「頸椎椎間板ヘルニア」「頸椎脊柱管狭窄症」「頸椎症」など頸部の疾患がないかを確認することです。

さらに、下の図のデルマトームと頸部の異常部位が一致するかも大切になります。

例えば、頸椎の5-6番の間に椎間板ヘルニアがみられる場合はC6の領域がしびれますが、小指のしびれしかみられない場合は、頸椎椎間板ヘルニア以外の問題も疑い評価を進めていく必要があります。

仮に頸椎の問題部位としびれの領域が一致したとすると、以下の身体評価も行い原因を追究していくことも大切です。

  • 痛覚チェック
  • 触覚チェック
  • 腱反射チェック
  • 筋力チェック
  • 整形学検査(頸椎けん引、頸椎圧迫でのしびれの有無など)

さらにはカイロプラクティック的には頸部可動にともなうしびれの軽減、悪化を確認したり、頸部の動きに関与する顎関節や胸郭などの評価も重要となります。

頸椎に起因する手のしびれに対する改善方法

頸椎に起因する手のしびれであっても、胸郭や顎関節など頸部と隣接する関節を初期の段階でアプローチしていくことが重要です。

その理由は、背骨は積み木のように連なっており、頸部よりも下にある背骨の動きが頸部の動きに影響するからです。

また、口腔外科(歯科医)が頸椎椎間板ヘルニアに対応することもあり、顎の動き(下の顎が動きにくいことで頸部が代償的に動くため)舌の位置(舌を動かす筋肉は頸部に付着するため)が頸椎に影響します。

このように頸椎以外のアプローチも重要であり、頸椎のけん引や他の整体での頸部筋のストレッチ、関節アプローチが中心となるケースにおいては頸椎の構造的な変化がみられにくいため、効果が限定的になりやすいです。

胸郭アプローチ
頭部前方移動は下部頸椎過屈曲上部頸椎過伸展

頭部前方移動は下部頸椎過屈曲上部頸椎過伸展

引用元:図解姿勢検査学

姿勢の悪さを気にするあまりに、過剰に背筋を伸ばしてしまうと図のように頭部が前方に移動します(一般的には猫背と認識される姿勢)

結果として、頸部への悪影響を及ぼします。

この状態から無理やり頸部を良い状態に戻そうとしてもその場しのぎにしかならず、最悪のケースとして症状が悪化しやすいです。

このようなことから、胸郭を丸くしやすくなるよう背骨の屈曲可動域の改善、横隔膜や腹筋へのアプローチなどを行います。

それらに合わせて、呼吸エクササイズを併せていくことで早期改善が見込めます。

呼吸エクササイズについてはこちらをご参考ください。

顎関節アプローチ

噛んだ時の筋力低下、口が大きく開かない(指3本入らない)など顎関節の問題がみられるケースは、顎関節のアプローチは有効となります。

ケースによっては口腔歯科の治療が有効となりますが、カイロプラクティックでは顎関節を形成する頭蓋骨と下顎骨へのアプローチ、顎関節に関与する筋肉の伸長性の改善を行います。

頸椎へのアプローチ

カイロプラクティックで対応できる頸椎の問題として、関節の異常運動による椎間孔狭窄です。

椎間孔が狭窄することで、その間にある神経や血管を締付けるストレスが強まります。

このようなことから頸椎の問題があるケースでは、頭部を天井方向に向けることでしびれが悪化する傾向があります。

カイロプラクティック心では、座位姿勢でソフトなタッチで回旋方向(左右を向く動き)への動きを改善させていきます。

座位姿勢で行うこと重力がかかった状態でアプローチできるため、より効果的です。

ただ、初期の段階では少し動くだけでもしびれが強まるケースもあるため、横向きの姿勢で椎間孔を開く方向への関節運動を促すアプローチ(IVFテクニック)を行うことも有効な手法となります。

頸椎より下位の末梢神経障害が起因している可能性のあるしびれ

末梢神経は、頸椎より下位に向かうとさらに分岐するため、名称も変わり複数の神経経路がみられるようになります。(下図)

引用元:整形外科医のためおの神経学図説原書第2版

このようなことから、筋力テスト、しびれの範囲(知覚テスト:痛覚、触覚はとくに重要)などを把握することが重要です。

そのためにそれぞれの神経経路の神経支配領域を考慮してしびれの評価する必要があります(下図)

引用元:ネッター解剖学アトラス原著第6版

例えば、手のひらだけがしびれている場合は、頸椎の問題よりも下位の神経である正中神経、尺骨神経、橈骨神経が障害されている可能性があります。

また、手のひらでも中指、人差し指側のしびれを感じる場合は、正中神経の障害(手根管症候群)が疑われます。

下位の末梢神経の絞扼障害

末梢神経は事故や外傷などで障害されることもありますが、筋肉や関節で構成される神経の通り道で締付けられることで障害されることがあり、以下の部位をチェックする必要があります。

  • 斜角筋、鎖骨下、小胸筋(胸郭出口症候群)
  • 肘部管(肘部管症候群)
  • 橈骨管(橈骨管症候群)
  • 手根管(手根管症候群)
  • ギヨン管(ギヨン管症候群)
  • その他(浅指屈筋と深指屈筋管の間、上腕二頭筋と上腕筋の間、外側腋窩隙)

これらの問題を見逃した状態で頸部にアプローチしても、効果がみられることは少ないです。

胸郭出口症候群、手根管症候群、橈骨管症候群(テニス肘の併存症状)はこちらもご参考ください。

下位の末梢神経障害によるしびれの改善アプローチ

当然ですが、神経絞扼されている部位を解剖学的に把握して、アプローチしていく必要があります。

また、生活習慣(腕や手を多く使う仕事、障害を誘発する体の使い方など)の関りが強いこともあり、日常的なセルフケアも大切となります。

なぜなら、腕をよく使う、腕を挙げることの多い職業にこれらの障害が多いという研究報告もあるからです。

筋伸張性アプローチ

末梢神経障害は、筋肉による神経絞扼および筋肉間の滑走性低下などを解消することが大切です。

筋緊張の緩和させる方法は、いくつかありますが圧痛点(絞扼部位)を指で固定して筋肉を伸長させていく筋伸長アプローチがあります。

ケースによって筋紡錘および腱紡錘への刺激、ストレインカウンターなど筋肉へのアプローチ方法を変えていきます。

神経マニュピレーション

末梢神経は、筋肉ほどではありませんが伸張性もあることで、あらゆる体の動きにも対応してダメージを最小限にしています。

しかし、しびれが発症している段階では神経が走行している部分の滑走性が低下していることも考えられており、結果として神経の伸張性も低下してしまいます。

そのため、末梢神経の状態を回復させるために神経マニュピレーションを行います。

軽度のしびれであれば神経マニュピレーションによって、症状が緩和されます。

ただ、繰り返し行っていくことも重要であり、セルフケアとして実施していくことで長期的にしびれが緩和していきます。

末梢神経が起因しないしびれの原因

しびれは人の感覚であり、「ビリビリする」「重だるい感覚」「正座の後のようなしびれ」など人によって表現方法が異なります。

このような感覚の違いからしびれを訴えるケースでも、ここまで解説した神経の問題がみられないケースも多いです。

筋肉の問題

✖印の筋肉(斜角筋、棘下筋)の問題によって、手にしびれ症状がみられることがあります。

このように末梢神経の知覚障害によるしびれではなく、筋肉の問題による関連痛が生じていることがあります。

筋肉の関連痛に関する記事もご参考ください。

この理論を用いて整形外科や鍼灸院がしびれや痛みの治療を行っていることもあります。

カイロプラクティック心でのアプローチ

一般的に筋肉の問題があると硬結がみられると共に、その部分を刺激することにより症状が誘発されます。

その硬結がみられる場合は、筋伸長アプローチと同様のアプローチを行います。

また、筋肉の問題によって引き起こされるケースにおいて、関節異常(位置感覚の問題、キネマティックチェーンなど)が起因していることもあり、関節へのアプローチも有効です。

中枢神経系の問題

ここまで解説したしびれの原因について身体評価を行い、一貫した問題がみられない場合は中枢神経系の影響も考えられます。

また、自発的なしびれ(何もしていなくともしびれを感じる)ではなく、触られることで初めてしびれ感(違和感)がみられる場合では中枢神経系を介した感覚異常である可能性があります。

皮膚には振動、圧、皮膚を伸ばすなどそれぞれの刺激に反応する固有受容器(脳に刺激を伝えるセンサーの役割)があり、それらの感覚を統合して運動や姿勢をコントロールします。

そのため、振動や圧などの刺激に対して、どこを触られているか、どれぐらい触られてる感覚があるかなど左右差を比較することで、これらの機能低下を評価します。

また、これらを統合している頭頂葉の評価(周辺視野、眼球運動など)や体性感覚などの評価も含めます。

カイロプラクティック心のアプローチ方法

カイロプラクティック心の施術によって、振動や圧などの刺激を皮膚に対して入れていくことも1つの方法になりますが、中枢神経系を活性化するためにビジョントレーニングや触覚入力を取り入れたエクササイズを行っていくことも大切です。

例えば、ストレッチの感覚に左右差があり、しびれている側の感覚が薄い場合は、ストレッチを行っていくことが重要となります。

また、他の感覚との統合も重要であり、指先を使ったエクササイズやそれらに加えてビジョントレーニングを行うマルチタスクエクササイズなど、その人の問題に適したエクササイズなどを行います。

エクササイズについて詳しくはこちらもご参考ください。

循環障害

血液やリンパの影響(むくみ、冷えなどの併存症状がある)によって、手のしびれがみられることがあります。

血管は神経に近いルートを通るため、神経絞扼と同様に引き起こされていることもあります。

ただ、循環障害は自律神経系や栄養の問題を含むケースもみられます。

そのため、しびれ以外にも睡眠状況や食生活、他の症状なども考慮する必要があります。

例えば、糖質は酸素を運ぶ赤血球の唯一のエネルギー源となるため、糖質不足によって神経への酸素供給不足となり、しびれを誘発することも考えられます。

また、過度の糖質不足は自律神経のバランスも崩し、交感神経が過活動となると指先のしびれは誘発されやすくなります。

もちろん、交感神経の過活動は糖質不足以外にもストレス、中枢神経系の問題などにも引き起こされるため、包括的な評価、アプローチが重要です。

自律神経系へのアプローチはこちらもご参考ください

カイロプラクティック心の栄養アプローチ

カイロプラクティック心は、栄養コンシェルジュ®2つ星の栄養資格を保持しているため、適切な栄養バランスのとれた食事指導を行います。

また、可能な方は血液検査のデータからも栄養の過不足を読み解き、アドバイスいたします。

とくに色々な整体に行ったけど良くならないケースにおいて、栄養の問題が隠れていることも多いです。

手のしびれを改善するためのポイント

しびれを放置していた場合、神経系へのダメージがみられると修復する時間も必要となります。

また、他の組織も日々の生活習慣によっては、筋緊張や関節の位置感覚異常による関節の異常運動などが継続し、結果としてしびれが消失しにくかったり、再発しやすかったりします。

そのため、人によっては生活習慣やセルフケアも並行して行っていくことが重要です。

なかには「セルフケアが面倒」という方もいるかと思いますが、そのような場合は1週間に1~3回の施術を受けて集中的に改善させていくことをお勧めしています。

慢性的(3ヶ月以上継続する症状)になるほど回復までに時間はかかりやすいですが、大まかの目安として3ヶ月(12~24回の施術)を目安にしびれの改善を目指します。

もちろん、1ヶ月以内に回復するケースもあり、症状もなく無理やり高頻度で通っていただく必要はありません。

ここまで解説したように手のしびれの原因は多岐に渡り、複数の原因が絡んでいることがほとんどであるため、1回で改善させることは奇跡に近いことはご理解ください。

また、1回で手のしびれを回復させたご要望には、お役に立てる可能性は低く、無駄に時間やお金を使う必要もないため、施術をお断りさせていただきます。

今後の生活のため時間をかけてでもしっかりと手のしびれを回復させたい方は、ぜひご相談ください。

 

投稿者プロフィール

カイロプラクティック心
カイロプラクティック心カイロプラクター
伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。

病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。

機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。

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