カイロプラクティック心は身体評価チェックを重要視しています。
なぜなら、原因も分からず施術をしても効果がないからです。
例えば、骨盤に問題があり骨盤矯正を受けたけど効果がないと来られる方も多いですが、実際は骨盤部の土台となる足底アーチの問題が生じ結果として骨盤に問題が生じているケースもあります。
この場合は、骨盤矯正で一時的に改善するケースもありますが、本来の原因である足底アーチの問題が残るため、すぐに症状が再発します。
また、「足底アーチの問題も足指が機能していない」「合わない靴を履いている」「過去の捻挫のリハビリをしていない」などさらに原因が枝分かれします。
このように原因は1つではなく、いくつかの要因が複雑に絡むことで症状を引き起こしていることが多く、玉ねぎの皮をむくように1つ1つ原因を探り、核心を追究することが大事と考えています。
基本的な身体評価チェック
カウンセリング・触診・視診(姿勢分析・動作分析など)・関節の可動域検査などが基本となります。
一般的な整体、整骨院はこれだけで十分な検査と考えているところもありますが、基本でしかありません。
カウンセリングで症状の原因が7~8割程度わかると言われるほど重要です。
とくに病院での治療を優先すべきか、カイロプラクティック施術が適応の判断を行う情報収集にも必要不可欠です。
触診により、圧痛、腫れ、皮膚の滑りの悪さなど触ることで症状の問題点を明確に確認していきます。
圧痛や腫れなどクライアントが自覚されていないものもあり、意外なところに痛みがあることも少なくありません。
痛みがあるということは組織の損傷、腫れによる痛みの閾値の上昇などが考えられ、回復期間を知る目安にもなります。
他にも症状に応じて以下のような検査を行います。
姿勢・動作分析
慢性的な痛みやしびれは、日常的に体への負担が大きくなっていることが多く、姿勢や動作をコントロールできていないです。
姿勢
姿勢の問題点にも色々なヒントが隠されています。
例えば、頭部の前方移動(一般的に猫背と考える人が多い姿勢)でも、一般的な整体や整骨院では姿勢を意識させ背骨矯正など行うことが多いですが、それは正しい問題解決とはいえません。
頭部の前方移動といっても視覚の低下、眼球運動機能の低下(輻輳)、日常的な口呼吸、重心の問題(距骨の前方移動)など原因は人それぞれです。
他にも姿勢反射(迷路反射、頸反射、原始反射など)なども考慮していくことで、原因をより深堀できます。
姿勢で全てがわかることはありませんが、考えられる原因を推測することに役立ちます。
動作(歩き方、競技特有の動きなど)
動作にエラーが生じると、日常的に負荷をかけるリスクが高まります。
例えば、スポーツ選手でアキレス腱を痛めるケースは多いですが、歩き方(股関節の伸展制限、足趾の伸展制限など)を起因としてアキレス腱への負担がかかっているケースもあります。
このように競技で痛めたようにみえても日常的な歩き方から負荷がかかっているため、慢性化することもあります。
また、歩き方だけではなく仕事で良く行う動き、痛みが強まる動作、スポーツ競技特有の動作にエラーが生じていれば、その動作をする度に体へのダメージが蓄積します。
そのため、エラーがみられる動作を修正していくことは重要であり、評価する必要があります。
整形学・神経学検査
整形学検査は、関節運動やクライアントの動作から痛みが再現されることで、筋肉、靭帯、半月板などの異常を確認できると共に、施術後に症状が改善度の評価に利用できます。
最近の整形外科では軽視されている神経学検査(腱反射、痛覚、触覚の検査)も行い、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症によるしびれの影響や何番目の椎間板の影響が大きいのかを確認します。
※脳神経外科では、神経学検査は常に行われているそうです。
もちろん、腰痛以外にも肩や膝、脊柱(背骨)など全身の関節や筋肉を評価していきます。
画像診断が進歩した現代医学では行われることが少なくなったようですが、とても重要な検査も含まれており、とくに画像診断を現場で行えないカイロプラクティックでは必須の評価法です。
カイロプラクティック評価
カイロプラクティックでの身体評価は、多くあります。
また、病院では行われることがないため、結果として病院で改善されない症状はカイロプラクティックの評価で問題がみられます。
モーションパルペーション
関節の運動異常を詳細に検査します。
モーションパルペーションは、カイロプラクティックの基盤であり関節の異常を推測するために重要です。
微妙な関節の動きを観察し、触診にて異常がないかを確認します。
関節の異常運動により、症状が現れているかを評価することができます。
神経支配の評価
皮膚の知覚(触られた感覚)筋肉を動かせる運動神経、関節の知覚など神経が全身を張り巡らされています。
そして、それぞれデルマトーム(皮膚知覚)ミオトーム(運動神経)スクレロトーム(関節の知覚)と呼ばれ、何番目の神経が支配しているかが医学的にも解っています。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアで5番目に問題がみられると言われることが多いですが、神経支配でみていくと腰部から太もも外側、脛あたりに知覚異常がみられ、大殿筋、ハムストリングの筋力低下、坐骨の感覚異常がみられることが考えられます。
これらが理解できると、背骨の何番目に関節異常がみられるかを推測でき、モーションパルペーションで一致すれば施術すべきポイントである可能性が高くなります。
内臓ー体性反射
カイロプラクティックの評価の1つに、メリックシステムと呼ばれる内臓の異常と背骨の関連性(内臓ー体性反射)を示す評価があります。
例えば、鼻づまり、鼻水がでるなど鼻腔の問題は頸椎2~4番が関与すると考えられています。
そのため、頸椎の2~4番の施術によって鼻が通りやすくなるケースは少なくありません。
当然ですが副鼻腔炎といった病的なケースは病院の治療が優先ですが、メリックシステムによって症状の軽減や施術すべきポイントが絞りやすくなります。
また、これらに関連する反射ポイントもあり、それが筋機能の低下につながったことが結果として関節の負荷がかかり痛みの原因となっていることもあります。
機能神経学テスト
脳を含めた神経系を検査していきます。
神経内科および外科などに通院経験のある人は、同じような検査を受けたことがあると思います。
中枢神経を含めると神経システムはとても複雑ですが、脳や神経の中で働きがうまくいっていない部分を探すことで、ダイナミックな変化に繋がることがあります。
人は様々な感覚(光、におい、音、触覚、重力など)を受け取り、それを脳が統合して適切な姿勢、動き、判断などを実行する指令を送っています。
そして、1つの神経回路がうまく機能していなくても他の神経回路が補えるほど膨大な神経ネットワークが構築されています。
過去の外傷(捻挫、交通事故、骨折など)出産、発育過程などにより、神経システムの異常が表面化すると、慢性的な痛み、自律神経症状、発達遅延がみられます。
神経系を評価することで、今まで悩んできたことを解決する糸口がみつかりやすいです。
HRV( 心拍変動)アセスメントの評価装置【NerveExpress】
心拍変動は、心拍一拍ごとの変動を測定することにより自律神経によって動いている心臓を指標とするため、自律神経の機能評価が客観的に行えます。
クライアントの胸にベルトを巻いて、心拍変動の情報をパソコンへ送り自律神経機能を評価します。(測定時間は約5分)
臥位(寝ている状態)座位、立位、バルサルバ(呼吸負荷)、深呼吸それぞれの自律神経の働きを評価することができるため、より具体的なホームケアも指導できます。
例えば、立位で極度の交感神経優位がみられる場合は、まずは座位および臥位の状態で運動負荷をかけていくことで体への負担を少なくして自律神経症状を改善させるケア方法を提案します。
自律神経を客観的に評価することで、その人に合ったより詳細なアプローチが可能となります。
痛みのメカニズムは複雑であり、腰痛や肩こりなど筋肉や関節が原因と考えられる症状であっても、自律神経が関わっていることも多く、とくにどこに行っても良くならない症状には有効な評価になると考えています。
原始反射
原始反射は生きていくために、生まれつき備わっている機能です。
生後は、原始反射を利用して母乳を吸ったり、寝返りをしたりしながら、これからの発達の土台を築きあげていきます。
本来であれば、大脳皮質によってコントロールされますが、成長の過程で何らかの原因により、原始反射が上手く制御できていないことがあります。
原始反射がコントロールできていないと、発達障害の1要因になったり、スポーツ障害など原因にもなったりします。
NKT
NeuroKinetic Therapy® (NKT) はモーターコントロール理論、神経科学、機能解剖(神経バイオメカニクス)を応用し、モーターコントロールからの動きのパターンの乱れを見つけるシステムです。
NKT® は筋肉のアンバランスをどの筋肉が抑制と代償の関係となっているか把握するユニークなテスト法であり、そのために特定の治療やコレクティブエクササイズを決定する事ができ、適切な動きのパターンやモーターコントロールの再プログラミングを可能にします。
このアプローチを行なう事により、症状を追うことなく原因を見つけることが可能になります。
出典:NKT Japan
日本での資格保持者は多くありませんが、世界中で開催されており海外では医師も参加しています。
実際には、筋力テストを行い問題がみられる筋肉をみつけます。そ
の問題のある筋肉にアプローチすることで動きが変わることもあり、ホームエクササイズに何をすればよいかも解りやすいです。
BBIT(ブレインバランスインテグレーション)
機能神経学をベースにした左右の脳のアンバランスを評価する方法であり、吉澤DCに指導していただきました。
脳バランスインテグレーション研究所では機能神経学に基づいたブレインバランスプログラムによって、子供の脳の発育バランス改善のお手伝いをしています。脳バランス療法は発達障害、及びその予防、そしてお子さんの脳の発育にとって最適な状態を作り出すために米国で科学的に証明された効果の高い療法です。
引用元:吉澤DCのホームページより抜粋
評価方法は質問票(両親、こどもを含む)神経検査(脳神経、大脳皮質、小脳、脳幹など)を用いて、左右の脳のアンバランスを確認します。
評価した脳の状態にあった方法で、神経系に刺激(眼球運動、音、光、運動療法、カイロプラクティック施術など)を入れて不活性な脳機能を活性化させていきます。
また、こどもの発達障害においては消化器官の問題(慢性的な下痢、便秘など)も多く、栄養療法を平行して行うことが多いです。
栄養チェック
カウンセリングによって、現在の食事状況や栄養の過不足にみられる症状を把握します。
例えば、起床時に症状が強く現れる場合は低血糖(血糖値スパイク)が引き起こされている可能性があります。
可能であれば、直近の血液検査(人間ドック、健康診断など)を確認させていただければ、より詳細な栄養サポートも可能です。
カイロプラクテイック心は、栄養コンシェルジュ®2つ星を取得しており栄養面からもサポートいたします。