こどもの頭痛改善

頭痛

こどもの頭痛は慢性化を防ごう/薬に頼らない対処法

子どもにも大人と同じように、頭痛の症状がみられることがあります。

もちろん第一選択として病院で診察、治療を行ってください。

カイロプラクティックは、薬を服用しない頭痛解消に有効な方法の1つです。

子どもの頃から薬を頻回に服用させることに抵抗がある、薬を飲んでも頭痛が月に何回も続いたりする、薬以外でも良くなる方法があるなら知りたいという方は、ぜひご相談ください。

ここでは子どもの頭痛についての原因、病院での対処法、カイロプラクティックの改善方法などを詳しく解説していきます。

カイロプラクテイック心の頭痛全般の考え方はこちらもご参考ください

子どもの頭痛について

頭痛を大きく分けると、1次性頭痛と2次性頭痛があります。

1次性頭痛は、片頭痛、緊張型頭痛など頭痛自体が疾患となり、2次性頭痛は頭部外傷、脳疾患など他の疾患が原因となり、頭痛の症状が現れます。

2次性頭痛で多くみられるのはウイルス性疾患(風邪、インフルエンザなど)副鼻腔炎、頭部外傷です。

また、重篤な疾患(脳腫瘍、髄膜炎、血管障害など)による頭痛は稀です。

二次性頭痛は、カイロプラクティック適応外ですが、頭部外傷によって脳震盪の後遺症によるケースは、神経可塑性を利用したアプローチが有効なケースもあります。

脳震盪の後遺症による頭痛はこちらをご参考ください。

子どもで多くみられる1次性の頭痛は、片頭痛、緊張型頭痛と言われています。

小児の一次性頭痛の代表的なものは片頭痛と緊張型頭痛である。小児の片頭痛の有病率は、世界各国の人口統計基盤の調査で3.8~13.5%学校(学生数)基盤の調査で1.7~21.3%緊張型頭痛はそれぞれ17.4%、0.7%~27.6%である。日本人小児では片頭痛の有病率は中学生で4.8%(男3.3%女6.5%)高校生で15.6%(男13.7%女17.5%)緊張型頭痛の有病率は高校生で26.7%(男23.0%女30.6%)というデーターがある。

出典:慢性頭痛診療ガイドライン2013

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、「締めつけられる」「押さえつけられる」というような表現がされます。

大人の頭痛も緊張型頭痛は多く、日常生活に支障がでることが少ないです。

片頭痛

こめかみ付近のズキズキとした痛みが特徴的で、前兆がみられるケースもあります。

前兆には大人と同じようにチカチカした光が見えたり、脱力感があらわれたり色々な症状がみられます。

また、片頭痛では吐き気や嘔吐を伴うこともあります。

子どもと大人とでは症状の現れ方が少し違いがみられ、大人と同じ片頭痛パターンがみられるのは、思春期の終わりもしくは成人の初め頃に現れます。

また、本来は片側に症状が現れますが、こどもは両側(とくにこめかみ、おでこ)の頭痛が多いです。

また、片頭痛と関連していると言われる頭痛以外の症状が現れることもあります。

  • 腹部片頭痛
  • 良性発作性めまい
  • 良性発作性斜頸
  • 周期性嘔吐症候群

これらの症状は頭痛を伴いませんが、片頭痛に関連していることが示唆されています。

慢性連日性頭痛

まれに頭痛を継続する慢性連日性頭痛(CDH)の症状を訴えることがあります。

12~17歳の小児CDHの有病率は3.5%、頭痛のサブタイプは慢性片頭痛(CM)20.9%、慢性緊張型頭痛(CTTH)は2.8%であった、76.3%はCM、CTTHと診断できなかったが、このうち27.5%は薬物乱用頭痛の診断基準を満たした。

出典:慢性頭痛診療ガイドライン2013

精神疾患(不安障害、気分障害など)睡眠障害、ストレスなどと共存していることもあり、治療が困難なケースがあります。

診断

大人と同じように症状の現れ方を問診して、診断されます。

小さいお子さんの場合は、問診に応えられないため親御さんが心配してCT、MRIなどの画像診断を希望されるケースもあるようです。

しかし、大人しく検査ができない、放射線被ばくのリスクなどで安易に画像診断は行われません。

仮に重篤な疾患が考えらえるケースは、症状や所見である程度は鑑別できます。

一般的な病院治療

頭痛の第一選択治療としてはイブプロフェン(非ステロイド性抗炎症薬)、アセトアミノフェン(カロナール、コカールなど)が小児での安全性が確認されており、処方されることが多く鎮痛効果があります。

アセトアミノフェンが配合されている代表的な市販薬は、こども用バファリンです。

発症が多くなったり、上記の薬が効果を示さないケースでは、予防治療(発症を予防する目的)として抗精神薬、抗てんかん薬などが使用されることもあります。

このような精神疾患でも使用される薬が服用される理由として、頭痛の原因の1つにストレスが挙げられていることが考えられます。

頭痛の原因

頭痛の原因は、大人と同様のことが考えられます。

〇緊張型頭痛の主な原因

  • 筋肉の問題
  • 顎の機能異常
  • 姿勢
  • 脳の機能異常
  • 自律神経の乱れ(生活習慣の乱れ)

〇片頭痛の主な原因

  • セロトニン不足
  • 血流の問題
  • 脳の機能異常
  • ストレス
  • 寝不足もしくは睡眠過多
  • 食事(チョコレート、チーズ、スナック類など)

ゲームのやり過ぎが頭痛の原因?

ゲームは同じ姿勢で長時間行うことにより、筋肉の伸張性が損なわれた結果、頭痛を発症することがあります。

また、ゲームやテレビのブルーライトの刺激は強く、脳が未成熟な子どもには過剰な刺激となり、頭痛を発症するケースがあります。

少なからず、ゲームやスマホ、テレビを見た後に頭痛を訴えるケースは、時間の制限が必要になるでしょう。

ゲームの身体的悪影響およびケア方法はこちらもご参考ください。

食生活

最近では、朝食を食べなかったり、思春期では無理なダイエットによる栄養不良がみられるケースも少なくありません。

片頭痛及び緊張型頭痛の発生メカニズムは、未解明ではありますが、現在のところは中枢神経系の問題が有力とされています。

中枢神経系(脳)と腸内環境は相互作用していることが複数の研究で示唆され、下痢や便秘が日常的であると腸内環境の悪化が考えられます。

そのため、下痢や便秘の症状もあるこどもの頭痛は、腸内環境の改善も必要となるかもしれません。

また、腸内環境だけではなく機能性低血糖がみられることも頭痛の要因となります。

とくに起床時の頭痛、食後や夕方に急激に眠くなる、食事を抜いてお菓子をよく食べるなどの傾向がある場合は、機能性低血糖が疑われます。

子どもに限らず不定愁訴でみられる頭痛は、栄養状況が関わっていることも多いため、食生活は頭痛の原因となり得ます。

子どもの頭痛ケア

頭痛症状は薬の処方が有効です。

しかし、薬を服用しすぎて頭痛を引き起こす薬物乱用頭痛もあるため、薬だけに頼りすぎることも頭痛を引き起こすキッカケになります。

生活に支障が現れる前に薬以外の対処法も考えておくことも大切ではないでしょうか。

生活習慣の見直し

頭痛の原因に寝不足、寝すぎ、自律神経の乱れがあります。

そのため、生活習慣を見直すことが頭痛軽減につながることがあります。

最近では習い事、スマホの見すぎなどで夜遅くに寝て、朝早く起きて学校へ行く習慣も少なくありません。

また、その影響で週末に寝だめするように長時間寝てしまうこともあります。

10代の理想の睡眠時間は9時間です。(米国疾患予防管理センターでは小学生10時間以上、中学生9~10時間を勧めています)

平日の睡眠時間の短さから週末に長時間寝てしまう「反跳睡眠」が長くなると頭痛や腹痛を訴えることが多いとされています。

睡眠時間を確保し、同じ時間に規則正しく起床することは自律神経を整える意味でも良いです。

反対に自律神経が過剰に興奮しすぎて寝れない、途中で何度も起きるなどのケースもあるため、食事の見直しや何らかの介入が必要なこともあります。

ストレスを避ける

こどもであってもストレスが頭痛の誘因となることがあります。

そのため、頭痛では心理療法が取り入れられることもあります。

慢性連日性頭痛では、休みの期間(夏休み、冬休み)は調子が良く、学校に行きだすことで悪化するケースもあります(ストレスやリラックスする時間が減ることなどが原因として考えられています)

頭痛を引き起こす前の行動を観察して、ストレスを避ける工夫が必要になります。

カイロプラクテイック心では、副交感神経を活性化させやすいセルフケア指導および施術でストレスに対抗できる体作りもさせていただきます。

食事

一般的にチョコレート、カフェイン飲料(コーヒー、緑茶)、スナック類などが挙げられています。

しかし、体質によっては他の食品が頭痛を誘因していることもあります。

そのため、食事内容を記録し、頭痛がみられた数時間前に摂った食事および前日の食事を見直し、頭痛と食品がリンクしているものがあれば、その食品は控えるようにしましょう。

食生活の偏りによって、「低血糖」「かくれ貧血」などが頭痛の引き金となっている可能性もあります。

低血糖は「朝食を食べない」「食べる量が少ない」「お菓子やジュースなどを多く摂取」といった食習慣によって引き起こされやすいです。

低血糖は交感神経の過活動がみられるため、頭痛の症状がみられやすくなります。

かくれ貧血は、血液検査をみてもフェリチン値は問題ないかもしれませんが、赤血球、ヘモグロビンなどの数値は異常値に近い数値がみられることがあり、ビタミンB12、葉酸を補給する必要があります。

子どもの頭痛のアプローチ方法

カイロプラクティック心は、身体評価を重視し、機能神経学、NKTなど神経機能も評価していくことで中枢神経系の問題にも対応していきます。

子どもの頭痛においては顎関節障害(歯の治療が多い、かみ合わせが悪い)呼吸の問題による循環不良(口呼吸が多い)などの原因も考えられます。

このように多角的な視点で身体の問題点を改善し、頭痛改善をサポートしていきます。

施術

中枢神経系の問題⇒関節運動学的テクニック、カイロプラクティックアジャストメント、眼球運動、バランスエクササイズなど

顎関節障害⇒頸椎調整、顎関節調整

呼吸を含めた循環系の問題⇒頭蓋仙骨療法、胸郭調整など

ホームケア指導⇒栄養、簡単なエクササイズ

カイロプラクティック心は施術歴15年の施術者が責任をもって一人で担当させていただきます。

また、安心して施術を受けていただけるよう現在も文献を読んだり、セミナー、勉強会にも出向いて知識と技術向上に努めております。

中枢神経系へのアプローチは、神経可塑性を利用しています。

詳しくはこちらをご参考ください。

食事サポート

基本的には3食バランスの良い食事が土台となります。

そのうえで、血液検査やカウンセリングの内容を踏まえて、食事内容のサポートをさせていただきます。

血液検査は無理に行っていただく必要はありませんが、より詳細なサポートおよび食事サポートの客観的な指標になります。

※血液検査は医療機関もしくは簡易血液検査キットをご利用ください。

子どもの健やかな成長をサポートさせていただきます

頭痛も生活に支障がなく年に数回程度であれば、薬やセルフケアを試していただくだけで十分です。

ただ、薬の服用のし過ぎは、頭痛の原因にもなるため、頭痛の頻度が増えてきたときはご注意ください。

カイロプラクティック心は、小さい子どもでも安心して受けていただけるよう、ソフトな施術で対応させていただきます。

「頭痛の薬を減らしたい」「薬以外に良い方法があるなら教えてほしい」「家でできることがあったら教えてほしい」という人は、ぜひカイロプラクティック心にご相談ください。

学校生活、スポーツに勉強などに集中できるようサポートさせていただきます。

参考文献

国際頭痛分類第3版

慢性頭痛診療ガイドライン2013

投稿者プロフィール

カイロプラクティック心
カイロプラクティック心カイロプラクター
伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。

病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。

機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。

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