睡眠の質を高める方法

パフォーマンスアップ

睡眠の質を上げてしっかりと身体を回復させよう

睡眠は、ダメージを受けた身体を修復する時間です。

そのため、しっかりと睡眠時間を確保することがスポーツのケガを予防し、パフォーマンスアップにつながります。もちろん、スポーツをしていない一般の人でも健康を維持するためには重要です。

ただ、睡眠時間を十分確保するだけではなく、睡眠の質を向上させることも大切です。

スタンフォード大学のアスリート628名に睡眠調査をしたところ7時間以上眠っているアスリートの51%が慢性的な疲労を感じていると回答したそうです。(引用元:スタンフォード式疲れない身体)

このような結果から、睡眠時間を確保するだけではなく、睡眠の質も向上させていくことが身体をしっかり回復させることができます。

ここでは、睡眠の質を上げる方法をご紹介します。

生活習慣を一定にする(ルーティン化)

人を含めた生物にはサーガディアンリズム(体内時計)があり、このリズムが乱れると不眠だけではなく病気の原因にもなることが分かっています。そのため、規則的な正しい生活が睡眠の質の向上につながります。

体内時計を崩さないために

体内時計は、厳密には24時間ではないため、地球の自転時間(24時間)からズレないように修正する必要があります。

このズレを生じさせないために朝の光を浴びることが大切になります。

光は体内時計をリセットする効果があり、さらには夜の睡眠を促すメラトニンの産生にも重要です。そのため、夜の睡眠中は可能な限り光を浴びない環境を作ることも大切です。

そして、休みの日に寝溜めをすることは体内時計のリズムを崩しかねないため、毎日一定の時間に起床することが大切です。

ルーティン化の重要性

就寝前にルーティン(ストレッチをする、瞑想をする、読書など)をつくることで、寝るまでのリズムができてよく眠れます。

また、生活習慣においてもルーティン化しておくこともおすすめです。

良いルーティンはストレスホルモンのコルチゾールを減少させ、心を落ち着かせる効果があります。また、ルーティン化することで日々の体調の変化(やる気がでない、いつもより身体が軽く感じるなど)も感じやすく、体調管理にも役立ちます。

起床後から14~16時間が眠るタイミング

サーガディアンリズムは、朝の光を浴びたときから(目から光が入る)14~16時間後に眠くなるリズムになっています。

そのため、この時間をふまえて1日のスケジュールを組むことが大切になります。

このことから、早朝練習および夜遅くまでの練習は、睡眠の質を高めるためにも推奨できません。授業や学校行事で夜遅くまで練習がずれ込むのであれば、早朝練習は無くしたほうがケガの予防にもなり、練習での集中力もあがるのではないでしょうか。

眠る90分前には入浴を済ませる

睡眠は、体温が高まって低下するときに眠気をより感じるようになります。

そのため、就寝時間の90分前くらいには入浴を済ませることで就寝時には元の体温より低下しはじめ、入眠しやすくなります。ただ、入浴時間やお風呂の温度によって違うため、入浴時間が長かったり、お風呂の温度が高め(41°以上)の場合は、さらに早めに入浴したほうがよいです。

就寝前はスマホ・テレビは見ない

テレビやスマホから発せられるブルーライトは、睡眠の質を下げると複数の研究で報告されています。

また、光はメラトニンの生成も抑制されるため、眠りにくくなってしまいます。そのため、スマホやテレビだけではなく明るすぎる部屋も睡眠の質を低下させてしまいます。

睡眠中の環境を整える

夏は暑く、春や秋は朝晩の気温差が大きいです。

夏は暑くて起きてしまわないよう、エアコンを一晩中使ってでも快適な気温を保つようにしましょう。そのため、エアコンの風が直接当たらない工夫や加湿器なども利用します。

春、秋は朝晩の気温の違いから薄着で眠ると朝が寒いというケースも少なくありません。そのため、朝の気温に近い室温にエアコンを設定し、なるべく朝晩の気温差を減らします。

このようにエアコンを上手く利用することで、気温をコントロールし体調を崩さず朝まで眠れる環境を整えます。

冬になると足の冷えから靴下を履いたまま寝る人もいますが、手足から放熱され睡眠中の最適な体温に調整されるため、就寝前は靴下を脱ぐようにしましょう。

寝具

寝具は、睡眠の質を高めるうえでとても重要です。

とくに起床時に身体が痛い、こっている感覚がある場合は、寝具が合っていない可能性が高いです。

「どのような枕がいいですか?」と質問されることも多いですが、身体の状態や布団との相性などもあり、全ての人に合う寝具はありません。そのため、寝具を販売しているお店で試しに寝てみたり、相談することが自分にあった寝具に出会う近道です。

睡眠の質を高める食事

アルコールやカフェインは、睡眠の質を低下させるため、就寝前に摂取しないようにします。

アルコールは眠気に襲われますが、睡眠の質を低下させるため、寝付けないからと言ってアルコールを摂取することは止めましょう。

睡眠の質を高める食事としては以下のようなものがあります。

  • トリプトファン
  • 糖質
  • タンパク質

トリプトファンは、メラトニンを生成するために必要な材料です。そのため、トリプトファンの摂取により、睡眠障害が改善された研究報告もあります。

トリプトファンが含まれる食材は、大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類に多く含まれています。また、サプリメントもあるため、これらの食材が苦手な人は、サプリメントで補っても良いです。

糖質は寝つきを良くし、タンパク質は夜目覚める頻度を減少させるとされています。

睡眠の質を高めてケガ予防

睡眠の質が高まると眠りが深くなります。

深い眠りであるレム睡眠時に身体をメンテナンスする作用(成長ホルモンの分泌、グリンパティック系の機能)が活発となります。そのため、睡眠の質を高めるとことがダメージを受けた身体を回復させることができます。

そして睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠が1.5時間づつ交互し、2~3サイクルすることが望ましいとされています。そのため、深い眠りだけではなく睡眠時間も重要となります。

スポーツは必要以上に身体に負担をかけるため、回復させる時間が必要不可欠です。そのため、1日1日ケガをせずにしっかりと練習を積み上げていくには、質の高い睡眠を十分にとることが大切です。

指導者、親御さんは睡眠も練習の一環として、睡眠が十分にとれる環境を作ってあげてください。また、選手も勝てる選手になりたければ、しっかり寝ましょう。

睡眠時間についてはこちらもご参考ください。

投稿者プロフィール

カイロプラクティック心
カイロプラクティック心カイロプラクター
伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。

病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。

機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。

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