腰痛は病名ではなく、腰に症状がある病態の総称であり、いくつか種類があります。
腰痛の種類があるということは、それぞれ治療方針が異なるため、自分の腰痛がどのようなものかを知ることが大切です。
とくに腫瘍や結石などを見過ごし、整体やマッサージへ行っても腰痛が改善されることはありません。
病院治療、整体やカイロプラクティックなど賢く利用するためにも腰痛の種類を知っておくことをお勧めします。
病院の治療が最優先となる腰痛の種類
腰痛の中には内科的疾患、血管系の疾患が原因となるケースもあり、病院での治療が最優先となる主な疾患は以下の通りです。
- 骨折
- 腫瘍
- 感染症(化膿性脊髄炎、結核性脊髄炎など)
- 婦人科系疾患(子宮、卵巣に関わる疾患)
- 内臓疾患(腎疾患、結石、虫垂炎など)
- 腹部大動脈瘤
病院の治療が優先となる腰痛について詳しくはこちらをご参考ください
整体やマッサージなどに慣れていると、病院の診断を受けずに自己判断で整体やマッサージに通う人も少なくありません。
さらに知識のない整体、マッサージに行ってしまうとこのような疾患に気づかず、手遅れになる可能性もあります。
国家資格をもっている整骨院に通っていてもレッドフラグとなる病態を見極められない人も多いようです。
このようなことを避けるために、まずは病院で診断を受けることが大切です。
整形外科で診断・治療される腰痛の種類
先に挙げた腰痛以外にも病院(主に整形外科)で診断される腰痛は以下の通りです。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 腰椎分離症
- 急性腰痛(ぎっくり腰)
- 仙腸関節障害
急性腰痛、仙腸関節障害の2つ以外は、画像診断(レントゲン、CT、MRI)で明確に判断できます。
しかし、最新の研究では画像診断と痛みが一致しないと報告されており、これらの腰痛は病院での治療で改善されないケースも少なくありません。
そのため、病院の治療でも改善されないケースは、整体やカイロプラクティックなどの施術を受けることも考えてよいでしょう。
もちろん、手術や服薬によって回復するケースもあり、病院の治療が無意味ということではありません。
しかし、術後の生活習慣が見直されないと再発する可能性もあるため、生活習慣の見直しは必須です。
これらの腰痛は、カイロプラクティックでも適応できるため、こちらもご参考ください。
非特異的腰痛
非特異的腰痛は、病院では原因のわからない腰の痛みです。
そのため、レントゲンやMRIを撮っても特別に問題となるような所見がみられません。
画像診断では、まず筋肉の問題を把握することが難しいです。
筋肉への過剰な負荷、反対に使われていないケースにおいては、筋肉の伸張性が損なわれます。
そうなると、筋肉に含まれる痛みを感知する神経が過剰な反応を起こしやすく、痛みを誘発されやすくなります。
関節の問題
関節が正常に動かないことによって、骨同士の衝突、筋肉の伸張性の消失などを引き起こします。
それが結果として腰の痛みとして現れます。
筋肉や関節の問題は、的確に原因がつかめれば、カイロプラクティックで回復されやすいです。
心理的、社会的要因の腰痛
最新の痛みの科学は、心理的、社会的要因も痛みの原因に含まれると考えられています。
この痛みの複雑なメカニズムが、慢性的な腰痛にはみられることが多いです。
そのため、慢性的な腰痛は、社会的および心理的作用も含めた包括的なアプローチが重要と考えられています。
このような複雑性は、神経の可塑性が関係しており、カイロプラクテイック心は神経の可塑性を利用したアプローチも行います。
方法ではなく原因を知ることが大切
「○○治療が腰痛に良い」と聞くと、その治療を受けにどこへでも行く方もいますが、方法論にしか目がいかないとドクターショッピングに陥る可能性があります。
方法ではなく何が原因で腰痛になったのかを知ることのほうが大切です。
最新の治療方法であっても、原因を解決する方法でなければ効果は現れません。
そのため、原因をしるうえで腰痛の種類を知り、それを解決してくれる病院、整体、カイロプラクティックなどを上手く利用することで腰痛も改善されやすくなります。