モーションガイダンスは、レーザーポインターを利用して視覚的フィードバックを与えるツールです。
海外でもリハビリや運動指導に利用されいます。
カイロプラクテイック心でも、モーションガイダンスを利用した症状の改善、およびスポーツのパフォーマンスアップに活用しています。
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視覚的フィードバック
フィードバックは、何らかの原因で正常な運動や行動などが逸脱している状態に対して修正を促すことです。
例えば、スクワット動作で膝がつま先からでないように「言葉」で指導することは言語を使ったフィードバックとなります。
また、鏡をみながらダンスの動きを目で確認し、動きを修正していくことは視覚的フィードバックの一種です。
視覚フィードバックの有効性
複数の研究で、視覚フィードバックを用いたリハビリの有効性が示唆されています。
その1つにQET(quite eye training)があります。
QETは、厳密にいえば視覚フィードバックではありませんが、動作の前に物体を見る(固視)のトレーニングです。
一流のアスリートほど、動作前の固視が優れており、固視のトレーニングを行うことで動作のパフォーマンスが改善することが報告されています。
また、小児の発達障害(協調性運動障害)においてもQETのトレーニングによって運動の改善が報告されています。
モーションガイダンスのレーザーポインターを見ながら(固視)運動を行うことで、QETのトレーニングが可能となります。
External Focus
External Focusは、環境に対して体の動きが与える方へ注意を向けるという意味です。
例えば、「壁に膝がタッチしないように曲げてください」というように環境に注意が向くようにすることがExternal Focusです。
一般的には、言葉で運動指導される指導(環境ではなく自分自身の体に注意を向けさせる)が多いです。
しかし、External Focusを取り入れる方が余分なことを考えずに動作を行え、効率的に運動学習ができる可能性が示唆されています。
モーションガイダンスは、レーザーポインターを利用したExternal Focusの運動指導となります。
モーションガイダンスの必要な方は?
モーションガイダンスは、視覚フィードバックを用いて幅広く応用方法があり、以下のような方に有効となります。
- 慢性痛(腰痛、首痛、肩痛など)
- 外傷後(前十字靭帯損傷、交通事故後のむち打ちなど)のリハビリ
- 発達障害のこども
- スポーツのパフォーマンスアップ
慢性痛においては、関節の位置覚にエラーが生じている(体の位置を正しく把握できない)ケースが多く、視覚的フィードバックにより、関節の位置感覚をトレーニングできます。
また、外傷も含めて関節の運動学的に正常な動きができなかったり、患部をかばった動きによる動作の問題があったりするため、外傷後や慢性痛のリハビリは、視覚的なフィードバックによって運動学習を行うことが重要なプロセスの1つになります。
発達障害においては、視覚自体の問題や視覚と手足の協調運動の問題があるケースも多いです。
症状がなくとも動きの質をあげる一つのトレーニング方法としても活用できます。
モーションガイダンスはどのように使う?
モーションガイダンスは、応用方法が幅広くその人の症状や生活様式などに合わせて利用していきます。
そのため、この症状の人には「このような使い方」ということはありません。
応用方法は、モーションガイダンスの公式YouTubeで公開されており、一部をこここでも紹介します。
オーダーメイドのプランを提供
カイロプラクテイック心は、身体評価を重視し、オーダーメイドでその人に合った施術、運動プログラムを提供しています。
その一つとしてモーションガイダンスを利用しており、モーションガイダンスの運動プログラムだけで全てが解決するワケでもありません。
ただ、身体の問題を評価するうえでもモーションガイダンスは重要なツールになり、さらには応用方法によっては色々なお悩みに有効と考えられます。
応用方法は、まだまだ模索中ではありますが、マニュアル的ではなくその人に合ったものを提供することを心がけています。
最終的には、視覚に頼らずあらゆる動作がスムーズに行えることが理想です。
そのため、視覚的フィードバックは理想に近づくために1つのプロセスになります。
そこからは、さらに個別性が重要になりますが、他のプログラムもその人に合ったオーダーメイドのプランを提供いたします。
慢性痛、発達障害、外傷後のパフォーマンスの低下などでお悩みの人は、一度カイロプラクテイック心にご相談ください。
投稿者プロフィール

- カイロプラクター
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伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。
病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。
機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。
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