膝関節症例報告ページ

部位別の症例報告(改善例)

伊勢市|膝痛カイロプラクティック施術による改善例(症例報告)

膝前、膝の横、お皿の下・上、膝の横など膝の痛み改善例

膝の痛みは、小学生(オスグッド)思春期の女性(両側の膝の痛み)スポーツ障害(オスグッド、腸脛靭帯炎など)中高年(変形性膝関節症)など幅広い層でみられます。そのため、痛みの原因や病態も色々あります。

ここでは、カイロプラクティック施術による膝痛改善例を随時アップしていきます。

スポーツ障害の膝痛改善例(症例報告)

ランニング・ニー(ランニング障害)、ジャンパーズ・ニー(ジャンパー膝)、オスグッドなどスポーツの慢性的な障害に膝の痛みは多いです。

再発する腸脛靭帯炎の改善例(ランニング障害)

50代 男性

〇主訴

数ヵ月ぶりにランニングを再開したら、左膝の外側の痛みが発生。(以前も痛めた箇所であり腸脛靭帯炎と診断されている)

かばって走ったことで右膝にも痛みがある。

2週間後にハーフマラソンを走る予定のため、走れるコンディションを作りたい。

〇既往歴:現病歴

肩痛、ギックリ腰を何度か経験している

〇病院での診断

整形外科⇒腸脛靭帯炎

以前痛めたときは某プロ野球球団も来院すると言われる鍼灸接骨院で膝の外側に鍼、灸の治療を行った。

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

姿勢は、両足部の回内足(プロネーション)がみられる。

動作痛はみられなかったが(膝の屈曲、片脚スクワット)腸脛靭帯炎側の片足スクワットはふらつきがみられると共に、膝が内側に入る(Knee ㏌)また、ランジ姿勢(足を前後に開く)のKnee inを修正しようとすると姿勢を保てない。

筋力テストでは、左側の大腿筋膜張筋、中殿筋の弱化がみられる。この弱化が片足スクワットのふらつき要因の一つと考え、この弱化の原因は腰椎5番の変位と想定された。

また、他にも腹横筋、左腹斜筋の弱化もみられKnee inの原因となる。

触診では腸脛靭帯、外側広筋に圧痛がみられるため、動作痛はみられないがダメージがあると言える。

左足のふらつき(側方動揺)がみられる中、アップダウンのあるコースを走ったことで膝外側の腸脛靭帯に摩擦が生じ悪化したと考えられる。

側方動揺を減らし安定した片脚スクワットができるようにして膝外側へのストレスを減らすことが腸脛靭帯炎が再発しないポイントと考えられる。

〇カイロプラクティック心の施術

施術は、筋弱化を回復させるために腰椎5番、横隔膜へのアプローチを行う。

その後の片足スクワットは少しKnee inはするもののふらつきがなく行えた。

足部の回内足にアプローチして施術を終了。

4日後の施術時までに21キロを走り、左膝の腸脛靭帯炎の痛みは全く発症しなかった。

ただ、右足の痛みが発生した。

右側の膝を改めて検査すると膝蓋骨(膝のお皿)を圧迫すると圧痛がみられた。

膝蓋骨を裏側から触診すると圧痛がみられる。

また、膝蓋骨の可動域をみると下方への動きが低下していた。

膝の状態としては膝蓋大腿関節症のような特徴を示したため、膝蓋骨裏のフリクションマッサージ、大腿四頭筋の筋バランスを調整した。

5日後の施術時には、左膝の状態はよく、右膝の痛みも軽減していた。

うつ伏せでの膝屈曲で右膝が痛むため、前回と同様の施術に加え大腿神経マニュピレーションを行った。

2日後のハーフマラソンは無事完走できた。

今後もレース予定があるため、継続して施術を行いコンディションを保っていく。

〇カイロプラクティック心からのコメント

腸脛靭帯炎は、ランニング障害(ランナーズニー)とも言われることがあり、ランニングに関連する障害の発生率は2番目の高さです。

また、今回のクライアントは診断はされておりませんが、右膝は膝蓋大腿関節症候群の特徴に似た症状でもありました。

これらランニング障害の共通点として足関節の過剰回内がみられ、今回のクライアントは立位で回内足がみられ、片脚スクワットではKneeinするため、過剰回内ということが言えます。

腸脛靭帯炎は、腸脛靭帯症候群または腸脛靭帯摩擦症候群と言われることが多くなりました。

理由としては腸脛靭帯の炎症がみられることはなく腸脛靭帯の下にある脂肪体が摩擦により炎症を起こしていることが研究で報告されているためと考えられます。

そのため、腸脛靭帯自体にアプローチをしても特別な変化は起こらないと言えます。

腸脛靭帯炎の原因として大腿骨外側上顆と腸脛靭帯間で摩擦が生じることにより痛みを発生させます。

再発予防も含めた腸脛靭帯炎を改善するポイントは、炎症に対する施術ではなく「なぜ炎症をおこしたか」を解決することです。

腸脛靭帯炎を誘発するランナーは、回内足以外にも股関節の外転筋の筋力低下がみられることがわかっており、外転筋の強化によって改善が認められています。

今回のケースでも外転筋(中殿筋、大腿筋膜張筋)の弱化がみられます。

また、これらの外転筋群が他の筋肉と強調して働かないとKnee inしてしまいます。

単なるクセだけの問題であれば意識して治すことはできますが、神経ネットワークのエラーにより、協調運動ができていないことも多くカイロプラクティック心では神経ネットワークの正常化を目的に施術を行い、ホームワークで良い状態を保つための指導を行います。

今回は、発症してすぐに来ていただいたことで炎症によるダメージが少なく、腸脛靭帯が摩擦する原因(今回は股関節の外転筋の弱化が大きな原因と考えられます)を解決することで2週間後のハーフマラソンを痛みなく完走することができました。

バレーボール競技のオスグッド改善例

10代 女性

〇主訴

1年前から右膝が痛みはじめた。とくにスパイクを打つときには常に膝が痛い。

〇既往歴:現病歴

たまに腰痛も発症

〇病院での診断

整形外科⇒オスグッド

湿布を処方されたが、痛みに変化はない

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

オスグッドの特徴である脛骨粗面(膝蓋靭帯の付着部)に圧痛はみられる。

また、膝蓋骨(膝のお皿)を圧迫しても痛みが発生するため、膝蓋大腿関節症の特徴もみられた。

動作では膝関節を45°程度曲げると膝に痛みが発生する状態。また、軽いジャンプでも膝の痛みが悪化する。

膝蓋骨の動きを確認すると痛みのある側は、下方に位置し外側への動きが優位になっている。そのため、正常な膝蓋骨の動きができていないことも膝痛の要因と考えられる。

筋力テストをしてみると大腿直筋、内側広筋、大腿筋膜張筋の弱化がみられた。

膝を曲げ伸ばしに必要な筋肉の機能低下が多くみられ、一部分の筋肉に過剰な負荷がかかっている状態であった。

そのことが影響し、膝蓋骨の動きが正常ではないと考えられる。

また、膝蓋骨に付着する膝蓋靭帯がオスグッドの痛みに関わるため、膝蓋骨の安定した動きを獲得できれば痛みの軽減がみられると仮定し施術を行う。

〇カイロプラクティック心の施術

大腿直筋、大腿筋膜張筋が付着する仙腸関節の調整により、これらの筋機能が回復した。

また、大腿筋膜張筋と外側広筋の境目の滑走性を回復させるようにアプローチを行うことで内側広筋の弱化も回復し、それに伴い膝蓋骨の動きもスムーズになった。

施術後は、圧痛は残るがしゃがむ動作、ジャンプ動作での痛みは消失。

その後も2ヶ月程度は痛みが発生せず、部活を引退するまでの約2年間は、痛みが発生したときのみ施術を行った。(2~3ヶ月に1回程度)

〇カイロプラクティック心からのコメント

オスグッドは成長期特有の病態で、成長段階の成熟していない骨が筋肉(腱)によって引っ張られるストレスが痛みの原因であり、重度のケースは剥離骨折になります。

今回のケースは男子よりも成長が早い女子であったことから、骨のダメージが少なかったことが早期の改善に繋がったと考えられます。

また、オスグッドの症状もみられましたが、膝蓋骨の異常な動きが痛みの要因として大きかったため、筋バランスを調整することを行うだけで痛みが改善されました。

病院では、レントゲンやMRIなど目で見える異常や圧痛点だけで症状を診断されることも多く、スポーツ障害はそれだけで原因が特定されにくいです。

オスグッドの場合は、今回のように筋機能の異常を始め、身体の使い方、関節の異常運動など画像ではわからない問題が必ず潜んでいます。

それを見逃して重度のケースになってしまうと安静の期間も必要となり、競技復帰に時間がかかります。

痛みが1ヶ月以上変わらないようでしたら、早めにご相談ください。

フルマラソン後の膝の痛み

20代 男性

〇主訴

フルマラソン後に両膝の裏側を中心に太ももやふくらはぎに違和感がある

〇既往歴:現病歴

  • 仙腸関節障害(中学生の頃)

〇病院での診断

なし

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

姿勢は踵骨の外反がみられた。

深くしゃがむ動作、片足スクワットで痛みが発症する。

膝裏の膝窩筋の部位に両側とも圧痛がみられた。

膝窩筋に負担(ストレッチポジション)をかけると本来は力の入る部分に力が入りにくくなっているため、膝窩筋が今回の症状に関わっている可能性が考えらえる。

膝窩筋の付近には血管や神経が分布するため、膝裏だけではなく膝周辺の症状もみられることがあり、臨床的な特徴と主訴も一致していた。

左側は大腿直筋(太もも前の筋肉)の筋力低下がみられ、股関節の制限もみられた。

左側においては、太ももの筋力低下による膝関節の不安定も影響している可能性がある。

〇カイロプラクティック心の施術

痛みは膝窩筋の影響が強いと考えられる。

また、膝窩筋に負担をかけないために股関節や足関節の施術も行っていく。

膝窩筋、大腿直筋腱部分を伸長させるようにアプローチ。

足関節へのアプローチ。

1回の施術後にスローペースではあるが、左側の膝に症状は現れなかった。

2回目の施術は、右側の内側ハムストリング、両膝のカップリングモーション(関節の異常運動へのアプローチ)の調整を行った。

ランニングのペースは、徐々に上げていく目安を指導し、日々のセルフケアを伝えた。

本人の希望により痛みが再発したら来院していただくことになった。

〇カイロプラクティック心からのコメント

アップダウンの多いコースのフルマラソンに参加したそうです。

アップダウンが多いと筋疲労や筋肉の機能低下により、膝関節が不安定となるケースがあります。

そのなかでも膝窩筋が膝関節を安定させるために過剰に活動したことが、今回の症状につながったと仮定して施術を行っています。

施術後に症状の緩和もみられたため、膝窩筋の影響は大きかったと考えられます。

ただ、ランニングによって発症した症状は長い目で見た場合、フォームの見直し、上半身の問題なども見直した方が良いケースも少なくありません。

ランニング競技の復帰までのペースとして、スローペースから始め痛みがないことを確認できてからペースを上げていきます。

また、ロードの場合は起伏も考慮する必要があり、長い距離の場合は平地を選択してペースを上げる必要があります。

今回は現状の症状を改善することを中心に行っていますが、長期的に走り続けられるよう体の状態をみてほしい方もぜひご相談ください。

スポーツ障害以外の膝痛改善例

スポーツをしていなくても膝は痛くなります。また、中高年だけではなく若い人でもなり得る膝痛の改善例を書いていきます。

変形性膝関節症と診断された膝痛の改善例

60代 女性

〇主訴

数年前から右膝に痛みがある。趣味の登山を続けたいが、医師からは辞めることを進められている。

〇既往歴:現病歴

肩こり、腰痛をたまに発症する

〇病院での診断

整形外科⇒変形性膝関節症

水が溜まる度に水を抜いて対処している

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

右膝はX脚であり、立った姿勢では膝をやや曲げている。立位で右足に重心をかけても痛みはないが、伸ばそうとすると痛みが発生する。

片脚立ちでは、右側のふらつきが大きくみられた。

歩行をみると股関節の伸展の動きが少なく、側方動揺(とくに右側に揺れる)がみられた。

触診を行うと外側半月板に圧痛がみられた。病院での診断では異常がみられないため、半月板の動的な問題と考えられ、カイロプラクティックで回復可能なレベル(半月板は膝の曲げ伸ばしで僅かに動く)

筋力テストを行うと右側の中殿筋、大腿直筋の弱化がみられた。この筋弱化が側方動揺の一要因と考えられる。

また、大腿直筋は膝を曲げたときの膝蓋骨(膝のお皿)の安定化に重要であり、弱化することで膝蓋骨が安定しないと膝蓋骨と大腿骨の接触が強まって水が溜まりやすくなる要因と言える。

各関節の可動域をみると右側の股関節の屈曲制限(太ももをお腹につける動作)が強くみられ、それに伴い膝や足関節の正常な運動が損なわれている。

痛みの原因は、変形性膝関節症だけではなく半月板の動的問題や筋弱化による関節の不安定性も考えられ、それらを解消することで痛みを軽減できると考える。

また、水が溜まる要因として膝蓋骨と大腿骨の影響及び腹部~股関節の問題も考えられる。

〇カイロプラクティック心の施術

膝を含めた下肢の関節運動が正常に行えるよう、筋弱化の改善と関節を施術する。筋弱化は腹部(小腸)腰椎の調整を行ない、関節運動学テクニックで正常な関節運動を促した。

施術後は、膝を伸ばした時の痛みが消失。

2回目以降の施術は、下肢のアライメントを調整と腹部の調整を継続すると共に歩行の指導も行った(股関節伸展を意識した歩行)また、足裏の刺激として裸足で色々なところ(芝生、土の上など)を歩いてもらった。

6回目の施術時には日常的な痛みは無くなり、ハイキングは楽しめるようになった。

そのまま、継続して施術をしていくことで12回目(初回の施術から約3ヶ月)で低い山ではあるが登山ができるようになった。

これから登山を楽しむために継続して身体のメンテナンス施術を行っていく。

〇カイロプラクティック心からのコメント

60歳以上では女性約40%、男性約20%は、膝に変形がみられ、そのうち変形性膝関節症の症状がみられるのは約20%だそうです。そのため、膝の痛みが変形性膝関節症の問題であるとは言いきれません。

また、膝の安定化に関わる筋肉が協調して働いていないことも(筋弱化がみられたことから)過剰に関節への負担を増やしています。

今回のケースでは、下肢全体(股関節、膝関節、足関節)のアライメント不良により、各関節の正常運動ができていないことが一因であると考えられます。

これらの要因が解決できると日常生活での痛みは緩和され始めました。

今回は早めに改善しましたが、その理由としてはクライアント自身が痛みのない範囲で歩いたり、ホームケアをまめに行っていただけたことが一番だと思います。

痛みで動かさなくなると関節の拘縮も進行し、循環不良も続きます。

そうなると関節の正常な動きもなかなか獲得できず、循環不良は水が溜まりやすくなる原因にもなります。

クライアントの努力の甲斐もあり、今回のケースでは早く痛みも治まり、目標である登山にも行くことができました。

産後から両膝が痛む膝痛改善例

30代 女性

〇主訴

出産後から両膝に痛みがあり、しゃがむときに膝蓋骨(膝のお皿)辺りが痛む。

〇既往歴:現病歴

腰椎椎間板ヘルニア(中学生の頃)

足関節の捻挫

出産は帝王切開

現在は膝以外にも腰が痛む

〇病院での診断

整形外科⇒異常なし

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

立った姿勢では、足関節の回内、浮指、外反母趾(とくに右側)がみられる。

しゃがむ動作で両膝に痛みは発生するが、寝た状態で膝を他動的に最大屈曲させても痛みが発生しない。

また、触診をしても圧痛部位もない。このことから、関節、靭帯などに大きな傷害は無いと考えられる。

また、筋機能や関節運動が正常に行われていない要因による膝の痛みである可能性が強い。

しゃがむ動作を改めてみると回内足側に足裏の重心が移動し、膝が内側に入る。

また、足指が浮いた状態でしゃがむため、しゃがむ動作がふらついているように見える。

筋力テストを行うと腹直筋、左側長母指屈筋、右側大腿直筋の弱化がみられ、下肢の筋機能低下による正常な関節運動が損なわれていると考えられる。

また、腹直筋は帝王切開の影響も考えられるが頭蓋骨(矢状縫合)の問題がみられた。

長母指屈筋は内側の足底アーチ(土踏まず)を支える筋肉であり、弱化により回内足が増長されるとともに脚の踏ん張りも効きずらく膝への負担を強める。

また、大腿直筋は、膝蓋骨の安定化に関わり弱化は動作中の膝関節の不安定性の原因となる。

産後であるため、赤ちゃんの抱っこ(クライアントは双子を出産)が増え、腹直筋が弱化すると上半身の支えが安定せず、余計に下肢や両腕への負担が増えることが予想できる。

このような要因が重なることで、しゃがんだ時に膝が痛くなったと推測される。

〇カイロプラクティック心の施術

筋機能を回復させることを優先して施術を行っていく。

筋弱化の原因と考えられる頭蓋骨を始め仙腸関節の調整、回内足の調整を中心に行う。

また、下肢全体のアライメントも調整するため、股関節、足指の調整も行った。

4回目の施術時には膝の痛みが10⇒3にまで痛みが軽減していると報告をうけた。

そのままの施術方針で6回の施術を行い、膝の痛みが消失したため施術を終了。

〇カイロプラクティック心からのコメント

産後は、こどもを抱えたまましゃがむことが多くなるせいか膝を痛める人が多く感じます。

しかも片側ではなく両側の膝の痛みを訴える人が多いです。

原因は色々ですが、今回のケースは、出産以前からと思われる下肢のアライメント不良が原因と考えられます。

また、帝王切開であると出産前後は安静の状態が続き、ベッドの上で寝ている生活が続きます。

仕方のないことではありますが、身体の機能が低下はおこります。(最近では、手術の翌日から運動療法のリハビリを開始して術後の経過が良好である研究報告をしている病院もあります)

本来であれば、産後もある程度の運動療法のリハビリを行った方が身体の不調を訴えることが少なく育児に専念できるのかもしれません。

カイロプラクティック心では、施術で機能低下がみられる筋肉や関節にアプローチすると共に、ホームケアを指導させていただき早く育児に専念できる身体作りをサポートさせていただきます。

膝痛の人に共通しても言えることですが、足関節の問題が多いです。

専門家に診てもらうことも大切ですが、自分の足にあった靴を選び、その場所や目的にあった靴を履いて足を大切にしてあげましょう。

変形性膝関節症(歩く、立ち上がり動作がとくに痛む)

80代 女性

〇主訴

10年前から右膝が痛くなり、この数年で左膝も痛くなっている

〇既往歴:現病歴

  • 肝硬変
  • 腎盂炎

〇病院での診断

整形外科⇒変形性膝関節症(右膝)

ヒアルロン酸注射の治療を受けるが変化なし

〇その他の治療歴

  • マッサージ
  • 整骨院の電気治療
  • サプリメント

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 関節可動域検査
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

右側のハムストリング(太もも裏の筋肉)、中殿筋の力が入りにくく、右側足関節が内反傾向がみられる。

この影響により、右下肢は歩行時に不安定になりやすく関節への負担が大きくなりやすいと考えられる。

また、両側の内転筋群の過緊張がみられ、左側においては股関節の屈曲制限がみられた。

股関節の可動域制限がみられると代償的に膝への負担が増える。

これらの影響によって、膝への負担が大きくなり機能的な問題によって痛みも強まっていると考えられる。

〇カイロプラクティック心の施術

筋機能の回復(力の入りにくい部位)のため、検査で問題と考えられた腰方形筋へのアプローチを行う。

筋緊張の緩和や可動域の改善を目的に腹部および左側の股関節のアプローチ行った。

1回の施術でも立ち上がりや歩く時の痛みが緩和された。

日常のアドバイスとして痛みのない範囲もしくは日常生活に差し支えない程度の痛みの範囲内で畑仕事や散歩など日常的に行っていたことをしてもらうように伝えた。

5回程度、週一回の施術を継続。

遠方から通ってもらっているため、自宅でできるセルフケアを指導しながら施術間隔を伸ばし1ヶ月に1回程度の施術で現状の生活を維持できるようにしている。

通っている間の変化として、むくみが減少し家の中では杖なしでも歩いていると報告をうけた。

〇カイロプラクティック心からのコメント

病院では、動くことを制限するよう指導されていました。

動くことを制限する問題点として、関節や筋肉の機能が低下してしまいます。

一般的に「寝たきりはよくない」ということは知られていると思いますが、これと同じであり動かなければ問題のないところまで機能が低下し、結果として痛みの悪化および他の部位を痛めるリスクが高まります。

また、他の治療では患部付近のマッサージや治療しか行われていませんでした。

患部の治療も大事ですが、膝関節の負担を減らす意味では、他の関節や動きの関連性を考えてアプローチする必要があります。

変形した骨はカイロプラクティックで元に戻ることはありません。

しかし、関節や筋肉の機能はある程度、回復させることが可能であるため、痛みを緩和しある程度の動きはできるようにすることで生活の質を上げることはできます。

今回のケースは、完全な痛みの消失には至りませんが、徐々にむくみが減ったり、歩行が楽なったり変化がみられたうえ、施術後は今まで受けた治療や施術に比べ楽になった実感があったそうです。

そのため、1月に1回でも通っていただけていると思います。

6ヶ月前からの右膝の痛み

50代 男性

〇主訴

半年前から右膝(お皿の下あたり)に痛みが発症し、日常的に引っかかる感じがある。

痛みは深くしゃがむ動作、階段の昇り降り。

〇既往歴:現病歴

  • アキレス腱炎
  • 外側上顆炎

〇病院での診断

整形外科⇒異常なし(軽い変形程度はみられた)

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

膝蓋下脂肪体に圧痛がみられた。

膝の痛みのある下肢は、股関節の外旋で痛みおよび外側荷重(土踏まずが浮いているような立ち方)がみられる。

スクワット(膝90°程度)で痛みが誘発。

また、膝屈曲30°程度から伸展方向に力を入れると痛みが誘発。

痛みは膝蓋骨および膝蓋下脂肪体が、圧迫されることに起因していると思われる。

膝蓋骨が過剰に膝蓋下脂肪体に圧迫する原因として、股関節や足関節の影響および膝関節のスクリューホームムーブメントの異常と考えられる。

〇カイロプラクティック心の施術

右側の立方骨下方をアジャストメント。

股関節外旋での痛みが誘発される原因として、大腿四頭筋健へのアプローチ。

膝は脂肪体組織のモビリゼーションおよび、スクリューホームムーブメントを正常にするための関節運動学テクニックを行った。

1回の施術でも日常の痛みがほとんど感じなくなり、たまに引っかかり感がある。

2回目の施術後にはひっかかり感もない状態となる。

今後は経過をみながら、最終的に登山でも痛みが発症しないようにしていく。

〇カイロプラクティック心からのコメント

膝蓋下脂肪体は、膝への負担が大きくなると炎症を引き起こし膝の痛みを誘発します。

現状は常に痛みがあるワケではないため、炎症は起きていないと考えられますが、圧痛は残っていることから何らかのダメージがあると推測されます。

膝の負担がかかる原因としては、足関節や股関節のミスアライメントがあります。

加齢とともに組織のダメージは大きく、関節の機能回復には時間がかかるケースも少なくありませんが、今回はミスアライメントが要因であったため、早期に回復したと考えられます。

1年以上前からの両膝の痛み

60代 女性

〇主訴

1年前から階段の昇り降り、座った姿勢からの立ち上がり時に両膝の痛みを感じるようになった。

動いている日中よりも、起床時やデスクワークのような安静時から動き出すときに痛みを感じる。

〇既往歴:現病歴

  • 腰痛
  • 肩痛
  • 右小指の骨折
  • 右股関節の先天的脱臼(現在は痛みなし)

〇病院での診断

整形外科⇒異常なし

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

のけぞった姿勢であり、膝を基準にみると後方重心。

上体の後方重心は、立っているときの膝への負担は大きいため、日常から負担をかけていると思われる。

両膝に膝蓋下脂肪体に圧痛がみられた。

脛骨のポジションを変えると(右側は脛骨内旋、左側は脛骨外旋)圧痛が消失。

動作痛は施術時にはなし。

右側は中殿筋(股関節を外に開く筋肉)の弱化がみられ、股関節の外旋制限がみられる。

〇カイロプラクティック心の施術

両膝の脂肪体の圧痛がなくなるポジションとなるよう、関節運動学テクニックを行う。

右側は股関節の外旋制限へのアプローチ。

腰痛もみられるため、腰部や脊柱部へのカイロプラクティックアジャストメント

2回の施術で階段の昇り降りは、ほとんど痛みが無く違和感がある程度となった。

本人の希望により、経過をみることとなり施術終了。

〇カイロプラクティック心からのコメント

何らかの影響によって、両側の脛骨にミスアライメントが生じていました。

また、先天的股関節脱臼の影響と思われる、股関節の可動域制限がみられその影響による後方重心となっていた可能性があります。

※前重心であると股関節の負担が大きくなります。

おそらく、階段の昇り降りも後ろ重心となることで、結果として膝への負担が大きかったことが推測されます。

そのため、平地や施術時にはそれほど症状が悪化しなかったと考えられます。

クライアントには、手すりを使っても良いので重心を前にした昇り方を指導しました。

膝関節は動かし方によって痛みが軽減することも多く、日常的に上手く取り入れられると症状軽減が早まります。

尻もちをついた後から膝裏が痛む

60代 女性

〇主訴

1ヶ月前に尻もちをついた後から膝裏に痛みがあり、しゃがむ動作がとくに気になる

〇既往歴:現病歴

蓄膿

〇病院での診断

整形外科⇒膝は異常なし

腰もレントゲンを撮ってもらい、椎間板が狭いことが膝痛の原因と言われる

病院の治療は変化なし

〇カイロプラクティック心の主な検査

  • 姿勢分析
  • 痛みの動作確認
  • 動作分析
  • 触診
  • 筋力テスト(NKT)
  • カイロプラクティック検査(モーションパルペーション・AKなど)

〇所感

ベッドに寝た状態で膝を曲げると最終屈曲まで痛みはなく、立った状態では膝屈曲20°程度でツッパリ感が生じる。

このことから、腰部からよりも足関節からのバイオメカニクスの問題が大きいと予測される。

圧痛は膝窩筋にあり。

念のため、半月板、靱帯(前十字靭帯、後縦靭帯、側副靱帯)に異常がみられないか触診および整形学テストを行い、痛みは生じなかった。

寝た状態の膝の痛みは仙腸関節にテンションを加えることで、膝をしっかり曲げても痛みが生じなかった。

足関節は、外返しの制限がみられ立方骨の可動域制限がみられる。

尻もちをついた衝撃により、仙腸関節の可動制限が生じた可能性がある。

それに加え、足関節を含めたバイオメカニクス(関節の運動連鎖)に問題が生じており、結果として膝の痛みが長引いていると考えられる。

〇カイロプラクティック心の施術

仙腸関節、立方骨にカイロプラクティックアジャストメント。

膝関節、足関節(距骨下関節)は関節運動学アプローチを行った。

足関節を安定させるため、立方骨の挙上、外返しをサポートするテーピングを行った。

テーピングにより、立位で膝を曲げたときの痛みが消失し、1週間経過をみてもらい特に痛みが発症しなかったため、施術は終了。

〇カイロプラクティック心からのコメント

今回のケースは、外傷(尻もちによる仙腸関節の打撲)が起因していたこともあり、早期改善がみられました。

比較的、打撲、捻挫などによって発症した場合は、外傷によって生じた問題が解消できると比較的はやく痛みが消失します。

また、クライアントも比較的アクティブに日常生活を送っており、痛めて安静を継続していなかったことも良かったと思います。

膝関節の問題は、膝の上下の関節(股関節、足関節)のバイオメカニクスの異常を改善していくことが重要です。

外傷は関節運動の異常を引き起こす要因となるため、外傷部位のアプローチは大切になります。

また、外傷のない慢性的な膝痛は、腕の振り、および胸郭回旋の減少などさらに膝から離れた関節のバイオメカニクスの異常を解消することが大事になるかもしれません。

膝の痛みが改善しないケースは、バイオメカニクス的な問題が生じていることも多いため、膝の痛みが長期化している人は一度ご相談ください。

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カイロプラクティック心
カイロプラクティック心カイロプラクター
伊勢市小俣町でカイロプラクターをしています。

病院では異常が見当たらず、どこに行っても良くならなかった方が体調を回復できるようサポートします。

機能神経学をベースに中枢神経の可塑性を利用したアプローチで発達障害、自律神経症状、不定愁訴にも対応しています。

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